全豪OP、森林火災の影響で悲劇 スロベニア選手が予選中に咳止まらず途中棄権
テニスの4大大会初戦、全豪オープンは14日、本戦出場権を争う予選が行われているが、未曽有の森林火災の影響で棄権者が出た。試合中に世界ランク180位ダリラ・ヤクポビッチ(スロベニア)が、大気汚染で発生した煙霧による咳が止まらなくなり棄権を余儀なくされた。海外メディアが報じている。
予選の試合中にリードしていた選手が大気汚染の影響で棄権
テニスの4大大会初戦、全豪オープンは14日、本戦出場権を争う予選が行われているが、未曽有の森林火災の影響で棄権者が出た。試合中に世界ランク180位ダリラ・ヤクポビッチ(スロベニア)が、大気汚染で発生した煙霧による咳が止まらなくなり棄権を余儀なくされた。海外メディアが報じている。
ついに森林火災の影響が選手を直撃した。ヤクポビッチは突如胸のあたりを押さえ、コートに膝をつき、うずくまった。慌てて駆け寄る主審。しかし、ヤクポビッチは顔を手で覆ったまま、立ち上がることができない。対戦相手のシュテファニー・フェーゲレ(スイス)も駆け寄りタオルを渡すが、最後は係員の肩を借りながらコートを後にした。
試合はヤクポビッチが第1セットを先取。第2セット、ゲームポイント5-6での12ゲーム目の途中だった。
英紙「デイリー・メール」では状況をレポート。「全豪オープン運営は悪い大気環境と、息詰まるような暑さが組み合わさった環境で選手をコートでプレーさせた。そのことについて全豪オープン運営は厳しい批判の状況下に置かれている。スロベニアのダリア・ヤクポビッチは勝利まであと少しというところであったのにも関わらず、倒れ込んでしまい、試合を放棄しなくてはいけなくなった」と伝えている。
また、ヤクポビッチは回復した後、試合が終わりに近づくにつれて、呼吸をするのが難しいという恐怖に陥ったと話していたという。
同紙では、運営側の責任にも言及。「大会初日のプレーは、地元市民から可能な限り室内にいるべきたとの声があったにもかかわらず、1時間後ろ倒しのスケジュールでスタート。大会会場から比較的近くのウェリビーで開催される予定だった競馬の会合も中止され、市内の工事作業員にいたっては仕事の一時中断が告げられたほどだった」と試合を強行したことに疑問符をつけている。
(THE ANSWER編集部)