ベッツはなぜ小柄でも世界最高峰なのか 夜中に突然鳴る電話、ド軍コーチが知っている“才能以外”の理由
「THE ANSWER」はこのほどメジャーリーグに編集部記者を派遣し、昨季ワールドシリーズを制して世界一に輝いたドジャースを中心に世界最高峰の舞台に密着。「スポーツ文化・育成&総合ニュースサイト」として普段発信しているスポーツと社会のさまざまな課題、ジュニア育成や進路選び、保護者や監督・コーチの指導のヒント……など「THE ANSWER」のサイトコンセプトに照らしたテーマを、MLBを通して短期連載で発信する。第11回は「体が小さくても活躍するためのコツ」。ドジャースのムーキー・ベッツ内野手はMLB公式サイトによると身長178センチ、体重81キロとメジャーでは小柄に分類されるサイズながら、11年連続で2桁本塁打を放ち、屈指の万能選手として将来の殿堂入りも確実視されている。体格に恵まれずとも活躍できる理由を、近くで見守るコーチに聞いた。(取材・文=THE ANSWER編集部・鉾久 真大)

「THE ANSWER×MLB現地連載 #11」――メジャーリーグ取材から探る「アンサー」
「THE ANSWER」はこのほどメジャーリーグに編集部記者を派遣し、昨季ワールドシリーズを制して世界一に輝いたドジャースを中心に世界最高峰の舞台に密着。「スポーツ文化・育成&総合ニュースサイト」として普段発信しているスポーツと社会のさまざまな課題、ジュニア育成や進路選び、保護者や監督・コーチの指導のヒント……など「THE ANSWER」のサイトコンセプトに照らしたテーマを、MLBを通して短期連載で発信する。第11回は「体が小さくても活躍するためのコツ」。ドジャースのムーキー・ベッツ内野手はMLB公式サイトによると身長178センチ、体重81キロとメジャーでは小柄に分類されるサイズながら、11年連続で2桁本塁打を放ち、屈指の万能選手として将来の殿堂入りも確実視されている。体格に恵まれずとも活躍できる理由を、近くで見守るコーチに聞いた。(取材・文=THE ANSWER編集部・鉾久 真大)
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立っているだけで汗ばむドジャースタジアムの午後。早出の練習を終えたベッツは二塁ベース付近でクリス・ウッドワード一塁コーチと10分以上話し合っていた。走者へのタッチの仕方を何度も確認。別の日の試合前にはデーブ・ロバーツ監督、ミゲル・ロハス内野手とグラウンド上で話し込み、時に口調を強めながら納得するまで激論を交わしていた。
外野手として6度ゴールドグラブ賞に輝いている名手は、マイナー時代のメインポジションである二塁手に加え、2023年からは遊撃手にも挑戦。3つの守備位置で併用されたここ2年間と違い、今季はここまで全て遊撃での出場となっている。
32歳での本格転向。米データサイト「ファングラフス」算出のDRS(守備防御点)では遊撃部門でニック・アレン(ブレーブス)に次ぐリーグ2位の好数値を叩き出している。その成長ぶりには、レッドソックス時代にベンチコーチとして3年間ベッツを指導したダイヤモンドバックスのトーリ・ロブロ監督も感嘆。「いずれ遊撃手としてもゴールドグラブ賞が獲れる」と太鼓判を押すほどだ。
打者としては2023年に39本塁打を放つなど、11年連続2桁の通算282本塁打。ポジション別で最も打撃が優れた選手に贈られるシルバースラッガー賞を7度も受賞している。メジャー屈指の強打者だが、身長はわずか178センチとMLB公式サイトに現在登録されている。同僚である193センチの大谷翔平投手やフレディ・フリーマン内野手と並ぶとひと回り小さい。それでも世界最高峰の舞台で長年活躍し続けられるのはなぜか。
そんな疑問をウッドワードコーチにぶつけると、「同じことを一貫して繰り返せる」能力をひとつの理由に挙げる。特に打撃においては、全体重をボールに伝える技術がずば抜けているという。
「タイミング、下半身から次に上半身、そして手へと繋がる一連の動き。我々はシークエンスと呼んでいるが、彼のスイングを分解し、複数のツールを用いてそのシークエンスを計測すると、彼は球界全体でも最高レベルなんだ」
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