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身長163cmの大学生侍が証明したい「小さくてもプロに行ける」 井端監督も注目する勝田成の観察眼

守備での武器は観察眼からくる抜群の読みだ【写真:羽鳥慶太】
守備での武器は観察眼からくる抜群の読みだ【写真:羽鳥慶太】

体格の壁を感じた時…磨き続けた観察眼

 もちろん、体格の壁を全く感じずにここまで野球をしてきたわけではない。関大北陽高に進学したときには驚きがあった。「中学から高校に上がると、投手の球も打球も変わります」。そこから続けてきたのが、準備している次の打者を見て“狙い”を察知することだった。

「二塁や遊撃を守っていて、ヒットコースの打球を捕ると投手もチームものっていくので……」。ここに体の大小は関係ない。大学代表でも、U-23代表候補との練習試合で二塁を守り、中前に抜けようとする打球をダイビングキャッチ。そのまま遊撃手にグラブトスして失点を防いだ場面があった。

 大学代表はチェコの後オランダに移動し「ハーレムベースボールウィーク」に参加する。この2大会では、国内で当たる選手よりもさらに大柄な選手と戦うことになる。勝田はそこでも、自身の“戦い方”を冷静に見極めている。「(外国の投手の)球は速いかもしれません。ただ偏見かもしれませんが、一歩目とかの動きは鈍いのかなとも思います。一歩目とかバントとか揺さぶりながら戦っていきたい」。

 3人兄弟の末っ子で、2歳の時には野球をしていたという天才肌。中学時代には硬式日本一を決めるジャイアンツカップで優勝した実績もある。そして父の雄一さんには、「考えるより見て学べ」と言われて育った。幼いころから養った観察眼で、突破口を開く。

(THE ANSWER編集部・羽鳥 慶太 / Keita Hatori)

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