ハリルJ専属シェフが語る「勝つための栄養学」 決戦2日前から控えるべき食事とは
“試合2日前ルール”は鉄則、栄養バランスのいい料理とは…
激しく身体を動かすアスリートだけに、脂分のある食事はどうしても摂りたくなるところ。しかし余分な脂質を摂ることは身体のキレを奪うリスクがある。また脂質は胃腸への負担も大きいため、試合に向けたコンディションを整えるために極力避けるべきと指摘する。試合2日前のタイミングから揚げ物などはNG。朝食でも「バターやマーガリンはNG。ジャムだけになりますね」。パンに塗るバターなど脂質の多い食品は食卓から消えることになる。
試合までの間隔が空く時は「鶏の唐揚げなどもメニューに入れることがある」というが、“試合2日前ルール”は鉄則。Jリーグクラブのアジアチャンピオンリーグの遠征にもシェフとして帯同することが多い西さんだが、どのクラブでもこの2日前ルールは適応されるという。
侍たちをサポートするシェフの計算し尽くされた献立は、若いアスリートや試合前の食事メニュー作りに悩む保護者にも参考にすべき点が多いといえそうだ。試合直前になると「スタミナを付けさせよう」という親心からカツ丼などの料理をチョイスすることもある。だが、試合でのパフォーマンスを引き出すためには、脂質の摂取は試合3日前までとするほうがいいかもしれない。
西さんは「カレーが炭水化物、タンパク質、ビタミンなどの栄養素を一番バランス良く摂取できます」とも語っており、試合前後のチームの食卓には特製のカレーライスが並ぶことも多いという。決戦前にはプレーへの影響を考えたメニュー作りをすることも大切な要素となるに違いない。
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ジ・アンサー編集部●文 text by The Answer