熱中症は朝食を抜くと危険? ビジネスマンの“朝の通勤時間”が意外と盲点のワケ
ビジネスマンにとって“朝の通勤時間”が盲点となりやすいワケは?
「熱中症予防にはスポーツ飲料を飲んだ方がいいのでは?」と思う方は多いと思いますが、オフィスワーカーでしたら水や麦茶で十分。スポーツ飲料が必要なのはスポーツの世界でも、炎天下や体育館など、かなり汗をかく環境で1時間以上、運動した場合です。塩分も含まれているので、むしろ血圧の高い人や、食事で塩気の多いものを食べている人は、塩分を摂りすぎる可能性も高くなります。飲んだとしても1日500mlのペットボトル1本以内にしましょう。
一方、野外での長時間の肉体労働に従事している方や、営業で長時間、外を歩き回っている方は、スポーツ飲料を積極的に飲んで。また「人一倍、汗をかく」という自覚のある人も、意識して飲みましょう。
さて、ビジネスマン&ウーマンたちにとって、熱中症予防の盲点となりやすいのが朝の通勤時間です。
私たちは飲み物からだけでなく、食事からも水分を摂っています。汁物は言わずもがな、野菜やご飯からも水分を摂っているのです。「時間がないから」と朝、何も食べないで飛び出すと、熱中症の危険度がアップ。満員電車に飛び乗った途端に、具合が悪くなってしまった……という事態になりかねません。
そもそも、体の水分は就寝中、相当量が汗と呼吸で体外に排出されます。ですから、寝起きの体はとっても水分不足。就寝前まで、ちょこちょこと水分を摂って体を潤しつつ、起床後もまずはコップ1杯の水を飲む。そして、できるだけ食事を摂ってから出かけると、熱中症予防になりますよ。
(長島 恭子 / Kyoko Nagashima)