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プロ野球選手の昼食にあったお弁当のヒント 試合直前の少年少女に必要なこと…専門家が教える落とし穴

今季からプロ野球の2軍イースタン・リーグに参加しているオイシックス新潟アルビレックス・ベースボール・クラブを、かつて強豪社会人チームを持っていた「シダックス」が食の面から支援している。球団のメーンスポンサーとなったオイシックス・ラ・大地のグループ企業という縁で、遠征先での試合前に選手の昼食を提供しているのだ。ここには、スポーツに熱中する子どもたちのお弁当に生かせるヒントがたくさん。メニューを作成している、シダックス総合研究所・公認スポーツ栄養士の山田聡子さんに、守るべきポイントを聞いた。

プロ野球選手の昼食も、少年少女のお弁当も必要なものは共通している【写真:シダックス提供】
プロ野球選手の昼食も、少年少女のお弁当も必要なものは共通している【写真:シダックス提供】

プロ野球のドラフト指名を目指す選手と、少年少女向けのメニューに共通点

 今季からプロ野球の2軍イースタン・リーグに参加しているオイシックス新潟アルビレックス・ベースボール・クラブを、かつて強豪社会人チームを持っていた「シダックス」が食の面から支援している。球団のメーンスポンサーとなったオイシックス・ラ・大地のグループ企業という縁で、遠征先での試合前に選手の昼食を提供しているのだ。ここには、スポーツに熱中する子どもたちのお弁当に生かせるヒントがたくさん。メニューを作成している、シダックス総合研究所・公認スポーツ栄養士の山田聡子さんに、守るべきポイントを聞いた。

「お弁当の人気メニューに、意外な落とし穴があるんです」

 山田さんは公認スポーツ栄養士として13年のキャリアを持ち、NPB球団の寮で食事提供に関わったことも。さらに高校生や中学生の保護者に向けた栄養指導を行うこともある。競技本番を控えた選手たちが、どんな食事をとるべきか考えてきたプロだ。その上で、試合直前の子どもたちが避けたほうが良いものとして挙げてくれたのが「唐揚げ」だった。

「試合前の食事に、高糖質、低脂質、消化の良さが求められるのはプロ選手も子どもたちも同じです」。唐揚げはお弁当で人気のメニューだが、低脂質や消化の良さとは相いれない。「から揚げは1個にして、残りはその後の夕食で楽しんだり……。お弁当のおかずには低脂質な鶏の照り焼きや、焼鳥丼ならいいのですが」と代替案を示す。

 高糖質は競技で使うエネルギーを蓄えることにつながり、山田さんは「体の中のガソリンタンクを、いっぱいにしてもらうと考えてください」と例える。疲労予防の効果もある。お弁当にすることを考えると、様々なおかずを入れるより焼きうどんのような麺類、そして丼物やおにぎりが理想的だという。

 おにぎりの中身は、食が進むように好きなもので構わない。ただ衛生面を考えると、これからの季節に浮上するのは梅干しだ。塩を効かせたり、保冷バッグに入れたりと、悪くなるのを防ぐ工夫も必須になる。

 さらに「栄養素も考えなければいけませんが、大切なのはおいしく食べてくれること。口に入れることができないと始まりませんから」。少年少女が納得できるプレーをするため、お弁当の果たす役割は決して小さくない。

(THE ANSWER編集部・羽鳥 慶太 / Keita Hatori)

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