東京五輪で食の意識も変わる? 2020年の「世界の食と栄養のトレンド」とは
「海外の食のトレンドから見えてくること」とは
さて、世界の食環境が大きな転換期にある今、アメリカでは子どもの食事についても見直す動きが高まっています。アメリカのミレニアル世代の親は、レストランやスーパ、冷凍食品やチルド食品などを開発する食品メーカーに対し、フライドポテトやチキンフィンガー(鶏の揚げ物)など、昔ながらの定番といえる食べ物から、もう少し洗練され、かつ体に良い食材を使ったメニューの開発を望んでいるとのことです。
例えば、寿司バーやオーガニックチキンを使ったナゲットや発酵食品、素揚げした鶏やサーモン、白身魚(衣を付けずに揚げることでカロリーが抑えられる)、ほうれん草やかぼちゃなどの野菜を練り込んだカラフルなパスタなどなど。子どもたちの食事体験を豊かにし、健康的で、かつ子どもの味覚にあった食品が、今後増えていくと予測されています。
海外の食のトレンドから見えてくることは、誰もが食べたいものを食べたいだけ口にするのという、これまでの飽食型の食生活からの卒業です。自分自身や家族の健康のため、また、環境保護のためにも、一人ひとりが食生活を見直す時期にきていると思います。
(長島 恭子 / Kyoko Nagashima)