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元バスケットボール日本代表の渡邉拓馬氏が「東北『夢』応援プログラム」夢宣言イベントに出演!

元バスケットボール日本代表で、トヨタ自動車アルバルクなどで活躍した渡邉拓馬氏が、7月28日に福島県福島市の蓬莱東小学校で開催された「東北『夢』応援プログラム」バスケットボール編の夢宣言イベントに出演。自身の出身チームでもある「蓬莱ミニバスケットボールスポーツ少年団」に通う小学生35名に直接指導した。

 元バスケットボール日本代表で、トヨタ自動車アルバルクなどで活躍した渡邉拓馬氏が、7月28日に福島県福島市の蓬莱東小学校で開催された「東北『夢』応援プログラム」バスケットボール編の夢宣言イベントに出演。自身の出身チームでもある「蓬莱ミニバスケットボールスポーツ少年団」に通う小学生35名に直接指導した。

 開会式では、主体団体「蓬莱ミニバスケットボールスポーツ少年団」の八鍬コーチより、本プログラムの趣旨が説明され、渡邉氏が登場。本プログラムへの意気込みをこう話した。

「僕はここ(蓬莱ミニバスケットボールスポーツ少年団)の出身で、八鍬コーチとも一緒にプレーしていたので、この場所はすごく懐かしいです。今回、みんなとバスケをするきっかけを作ってもらって、とても嬉しいです。僕がプロバスケットボール選手として経験してきたことを細かく伝えていければいいなと思っています。そして、このプログラムを通じてプロとして活躍する選手が出てきてほしいと思うので、これからが楽しみです。これから1年間、楽しく一緒にがんばりましょう」

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 東北「夢」応援プログラムは、東北の団体などが主体となり、アスリートや元アスリートを「夢応援マイスター」として起用し、1日限りのイベントで子どもたちとの触れ合いを終えるのではなく、年間を通して子どもたちの夢や目標を応援するプログラムとして、公益財団法人東日本大震災復興支援財団が立ち上げた。

 初回の「夢宣言イベント」では、夢応援マイスターと出会いの場を作り、子どもたちは1年後の目標を発表する。その1年後の目標に向かって導入したのが、遠隔指導ツール「スマートコーチ」だ。スマートコーチは、離れていても動画を通じてプライベートレッスンが受けられるという画期的な指導ツールである。

 今回、渡邉氏が参加者それぞれに合った課題を与え、現地コーチ協力のもと、子どもたちは課題に取り組んでいる動画を撮影。渡邉氏はその動画を確認し、添削動画や音声でアドバイスを送ることでレベルアップを図っていくシステムになっている。そして、子どもたちは、毎月その課題に取り組んでいき、一年後、再び渡邉氏の前で成長した姿を披露する成果発表イベントにも参加する。

 年間を通して本プログラムを実施することで、子どもたちには、チャレンジする姿勢、達成した時の喜びなどを感じてもらいながら成長してほしいという思いが込められている。

 渡邉氏は、「僕は小学校時代に、基礎練習をたくさんやってきて、そのお陰でプロの世界で活躍できたと思っているので、基礎的なことをしっかと伝えていきたい」と今日から始まる東北「夢」応援プログラムの指導ポイントを伝えクリニックがスタートした。

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 基礎練習を中心としたバスケットボールクリニックを約1時間半行った後には、渡邉氏からサプライズ。シュート練習で一番多くゴールを決めたチームに、グッズをプレゼントするという。これは大いに盛り上がり、子どもたちの笑顔が絶えない時間だった。

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 クリニックが終わるとトークショーが行われ、渡邉氏は小学校時代の夢について質問を受けると、「小学校の卒業文集には、プロバスケットボール選手になって、日本代表になると書きました。何とか両方の夢を実現することができましたので、みんなの夢を実現できるよう最大限サポートしたいと思います」と答え、渡邉氏自らの経験をもとに子どもたちにアドバイスを送った。

「夢を実現できたのは、今まで多くの指導者や仲間と出会って、指導者やコーチの言っていることを素直に実践しようと思ったこと、あとは自分自身で色々と考えて練習に取り組んでいました。自分はあまりスピードがないし、高く飛べないと思っていたので、そのウィークポイントを受け入れ、どうやったら多くの点数を取ることができるか、などを子どもなりに一生懸命考えて普段の練習に取り組んできました。その積み重ねがあったからだと思っています」

 そして、プロとして活躍するうえで大切なことだけでなく、小学生時代から意識にしてほしいことも伝えた。

「長くプレーし続けている選手やチームに大切にされる選手は、自分勝手な選手はいないし、思いやりのない選手もいないです。バスケットボールだけではなく、普段の生活にも繋がる大切なことを普通にできる選手こそが素晴らしい選手だと思うし、そういう選手が長く残っていく選手だと思っています。周りの仲間を思いやる気持ち、そして親御さん、先生、コーチの方々にも感謝の気持ちを持って生活できる選手が、本当にいい選手だと思いますので、僕はそういったことを意識して取り組んでいました」

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 そして、渡邉氏は、子どもたちからの質問にも答えていった。

―私は試合をしている時に、ディフェンスをしている時に腰が高くなってしまうんですけど、どうすればいいですか?

「僕もディフェンスがあまり得意ではないんですけど、やっぱり試合で負けたくないとか、この相手に負けたくないと本気で思うと人間重心が下がるもので(笑)、やっぱり大切なのは、バスケットボールは習慣のスポーツなので、日頃の練習から癖をつけなければいけない。

 いいディフェンスをする選手は、スタンスが広くて重心が落ちている。自分が苦手だなと思ったら、ディフェンスのうまい選手のプレーを見たりして、普段の練習からそこを意識して取り組んでほしい。普段の練習で苦手なディフェンスを率先してやっていると、気付いたら良くなっているというか、出来るようになっていると思う。一気には良くならないので、少しずつ、一歩一歩上達できるように、考えながら練習に取り組んで下さい」

―パスをする時にカットされてしまう時があるので、パスをうまく味方に通すにはどうすればいいですか?

「パスは相手がいることなので、自分ひとりの問題ではないです。まずはそのパスを送りたい相手にしっかりとパスを届けたい、通したいという気持ち、それはさっき言った思いやりにも、そしてチームワークにも繋がっていくことなんですけど、そういう思いがないと普通に通るパスも通らなかったりする。

 心から本当にチームメイトにいいパスを届けたい、という思いを普段の練習から、単純な普通のパスでも、その気持ちを強く持って取り組んでいくと、邪魔をしてくるディフェンスの動きが自然と見えてくると思う。そういった意識を毎日欠かさず、習慣づけていくことが大切だと思います」

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 子どもたちの夢宣言に入る前に、東日本大震災復興支援財団の発起人である王貞治さんからのビデオメッセージが上映された。

 世界の王さんからのメッセージを聞き、渡邉氏は「王さんのような偉大なかたでも、毎日、毎日努力を続けて、いつの間にかできるようになっていた、ということだったので、その言葉を信じて普段の練習を頑張ってほしいと思います」と子どもたちに言葉を贈った。

 その後は、子どもたちに「将来の夢」「未来のわたしの町をどうしたい?」「1年後の約束」を夢宣言シートに記入をしてもらい、全員の前で発表する宣言式が行われた。

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 閉会式で渡邉氏は、基礎練習の大切さを改めて子どもたち、そして指導者へ伝えた。

「基礎練習ははっきり言えば、つまらないです。でも上にあがっていくNBA選手やみんなが知っている有名なバスケットボール選手たちは、試合前には今日練習したような基礎練習しかしていないです。こういう練習を毎日毎日やって、それからやっとチームの練習をするくらいです。NBAを見ると派手なプレーが多くてそこに目を奪われる。でも派手なプレーだけをやっている選手は、やっぱりどこかで選手としての限界が来て通用しなくなってしまう。

 マイケル・ジョーダン、コービー・ブライアントなどの有名な選手ほど、毎日欠かさず基礎練習をしっかり取り組んでいるので、それを忘れないで、毎回の練習に取り組んでほしいと思います。その積み重ねがあって、その先に派手なプレーや観客を魅了するプレーに繋がってくるので、そこを間違えてほしくないし、忘れないでほしいです。

 最後に、お父さん、お母さん、学校の先生、コーチの方々が見えないところで色々なサポートしてくれています。それを忘れずにいつも感謝をして、思いやりの気持ちを持って生活して下さい。そしてまた1年後、成長した姿で会えるようにがんばりましょう。今日はありがとうございました」

 子どもたちの1年後の約束、そして将来の夢に向かって、渡邉拓馬氏の東北「夢」応援プログラムがスタートした。

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