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「引退した時に何が残るか」 慶大に入試で現役合格、フェンシング飯村一輝が文武両道を貫く理由

両立の根底にあるセカンドキャリアを見据えた視点

 その両立の根底にあるのは、やはりセカンドキャリア、これからの人生を見据えてのこと。だからフェンシングで成績を残していくことの重要性を認識する。

「(オリンピックの)メダルを持っているか、持っていないかというのはすごく左右されます。セカンドキャリアのためにも、将来の自分の人生のためにも、メダルを獲得することは大きな意味があるのかなと思っています」

 これからの人生を見据えているからこそ、フェンシングと学問の両立を図ってきた。簡単なことではなくとも、環境も得つつ、その中で最大限に工夫を凝らし、怠ることなく過ごしてきたからこそ、両立できた。

 その力はフェンシングでも生かされてきたからこそ、早くから頭角を現し、期待を集めるまでになった。

 今、飯村一輝はフェンサーとして、確かな足跡を残すべく懸命に励んでいる。

■飯村 一輝(いいむら・かずき)

 2003年12月27日生まれ。京都府生まれ。五輪銀メダリストの太田雄貴を指導した父・栄彦氏の影響を受け、小学校からフェンシングを始める。15歳で男子フルーレの日本代表に初選出されるなど頭角を現すと、22年4月の世界ジュニア選手権で金メダルを獲得。今年7月にミラノで行われた世界選手権では男子フルーレ団体の一員として史上初の金メダル獲得に貢献した。慶應義塾大学総合政策学部2年。妹の彩乃も女子フルーレの日本代表選手。

(松原 孝臣 / Takaomi Matsubara)

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松原 孝臣

1967年生まれ。早稲田大学を卒業後、出版社勤務を経てフリーライターに。その後スポーツ総合誌「Number」の編集に10年携わり、再びフリーとなってノンフィクションなど幅広い分野で執筆している。スポーツでは主に五輪競技を中心に追い、夏季は2004年アテネ大会以降、冬季は2002年ソルトレークシティ大会から現地で取材。著書に『高齢者は社会資源だ』(ハリウコミュニケーションズ)、『フライングガールズ―高梨沙羅と女子ジャンプの挑戦―』(文藝春秋)、『メダリストに学ぶ前人未到の結果を出す力』(クロスメディア・パブリッシング)などがある。

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