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195cm105kg、台湾の大砲が野球を選んだ理由「彼女を探すのが…」 日本に導いた挫折と縁「毎日泣いてました」

今年の初夏、プロ野球・西武のルーキーが放った本塁打の動画がSNSで話題を呼んだ。上体がよじれるようなフルスイングから強烈な打球を飛ばす姿に「もうカブレラ」「右の柳田」とファンを沸かせてきたスラッガーになぞらえる声も上がった。この打球の主は、台湾出身の林冠臣(リン・クァンチェン)外野手。次世代スラッガーとして期待を集める23歳の、素顔を掘り下げた。

豪快スイングの本塁打がネットで話題を呼んだ林冠臣【写真:羽鳥慶太】
豪快スイングの本塁打がネットで話題を呼んだ林冠臣【写真:羽鳥慶太】

西武の林冠臣、2軍での豪快ホームランがSNSで話題に

 今年の初夏、プロ野球・西武のルーキーが放った本塁打の動画がSNSで話題を呼んだ。上体がよじれるようなフルスイングから強烈な打球を飛ばす姿に「もうカブレラ」「右の柳田」とファンを沸かせてきたスラッガーになぞらえる声も上がった。この打球の主は、台湾出身の林冠臣(リン・クァンチェン)外野手。次世代スラッガーとして期待を集める23歳の、素顔を掘り下げた。

「あれ、自分の中ではそんなに振ってる感じがないんですよ」

 林冠臣は、話題になった動画をさも当然のように振り返る。6月12日の2軍ヤクルト戦。「7番・中堅」で先発し2点を追う9回、2死一塁で打席に立った。2ボールと打者有利なカウントからの3球目、高めの144キロをフルスイングすると、強烈な打球が左翼後方の防球ネットを直撃。「次のボールはどこに来ても振ろうと思っていたので。最悪空振りしてもいいからと」。思い切りの良さが生んだ衝撃弾だった。

 身長195センチ、体重105キロという恵まれた体格から強烈なライナーを飛ばす。台湾北部の桃園県で育ち、高校は日南学園(宮崎)へ。甲子園出場はかなわなかったものの日本経済大(福岡)に進み、昨秋のドラフト4位指名で西武に入団した規格外のスラッガーだ。

「高校の時は身長は188センチあったんですが、体重が69キロしかなかった。これじゃ足りないなと思って、大学3年の時に90キロになるまで増やしました。でもプロに来たら、みんな大きくなくてもバンバン打球を飛ばしている。率も残せないと1軍に上がれないなと思って」。そのため目標にする選手として、ちょっと意外な名前が口をつく。

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