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中学まで無名→種目変更で才能開花 17歳で日本一になった競泳界新星・村佐達也が描く五輪金の道

2028年ロサンゼルス五輪へ、日本競泳界に新たなスターが誕生した。世界選手権(7月、シンガポール)の代表選考を兼ねた第100回日本選手権第2日が21日、東京アクアティクスセンターで行われ、男子200メートル自由形で17歳の村佐達也(愛知・中京大中京高)が優勝。1分45秒67の高校新記録で、初の世界選手権出場権も手にした。

村佐達也【写真:Getty Images】
村佐達也【写真:Getty Images】

村佐達也が200メートル自由形V

 2028年ロサンゼルス五輪へ、日本競泳界に新たなスターが誕生した。世界選手権(7月、シンガポール)の代表選考を兼ねた第100回日本選手権第2日が21日、東京アクアティクスセンターで行われ、男子200メートル自由形で17歳の村佐達也(愛知・中京大中京高)が優勝。1分45秒67の高校新記録で、初の世界選手権出場権も手にした。

 村佐は前半こそ落ち着いた泳ぎで100メートルは2番手でターン。150メートルでトップに立つと、ラスト50メートルが強かった。大きな泳ぎで2位以下を引き離し、パリ五輪400メートル個人メドレー銀メダリストの松下知之を体1つ分引き離してゴール。応援に駆けつけてくれた友人のいるスタンドへ、最高の笑顔を見せた。

 派遣標準記録(1分46秒70)を切っての日本選手権初優勝。自己ベストも更新し「安心しました」と話した。昨年のパリ五輪選考会は3位でリレー要員だっただけに、初めて個人種目で代表入りを果たし「目標にしていたので、すごくうれしい」と話した。

 もっとも、タイムにはどん欲だ。「もうちょい世界がビビるようなタイムが出したかった」。昨年11月に出した自身の高校記録は0秒05更新したが、狙っていたのは日本記録(1分44秒65)に肉薄する44秒台。「45秒台で満足してはいられません」と言い切った。

 中学までは長距離を専門とする無名選手。高校進学後にリレーメンバーに選ばれ、200メートルを泳いで才能が開花した。昨年の五輪選考会では1分47秒57で3位。本格転向2年足らずで五輪出場を決めた。高校生活最後の1年間で急成長。6月に1分46秒59の高校記録を出すと、パリ五輪を経て11月には1分45秒72とさらに更新。この日の記録まで、わずか1年で2秒近くタイムを伸ばした。

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荻島 弘一

1960年生まれ。大学卒業後、日刊スポーツ新聞社に入社。スポーツ部記者としてサッカーや水泳、柔道など五輪競技を担当。同部デスク、出版社編集長を経て、06年から編集委員として現場に復帰する。山下・斉藤時代の柔道から五輪新競技のブレイキンまで、昭和、平成、令和と長年に渡って幅広くスポーツの現場を取材した。

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