野球ができるのは「日本だけじゃない」 29歳で再挑戦、平間凜太郎が実感する世界2位メキシコの熱気
強化担当者「常に日本人選手はチェックしています」
テラサスさんは「日本人選手にとってはチャンスが広がると思う。リンタロウは昨年、少しの間しかプレーできなかったが、あのストレートとカーブならメキシコで活躍できると思い、SNSをずっとチェックしていた。彼だけではなく、常に日本人選手はチェックしています」とWBCで優勝した日本の選手たちに注目している。
日本が1位となっている世界野球ソフトボール連盟(WBSC)の男子野球の世界ランキングで、メキシコは米国を抜いて2位に浮上。今年は、国家体育スポーツ委員会の表彰で、WBC代表がサッカーなど他のスポーツを押し退けて選ばれ、「ドヤ顔腕組みポーズ」のランディ・アロサレーナ(レイズ)らが受賞式に出席して大きなニュースになるなど、メキシコ国内で野球の注目度が上がっているという。
「メキシコの野球のレベルをもっと上げたいという意図を感じます。可能性はあると思う。若手の打者もスイングの力がすごく強いし、16歳からプロ契約ができるということもあって若くてもプロ意識が高い選手が多いような気がする。彼らは、僕らと距離を取らずに積極的に話しかけてくれて、すごくやりやすい。そういう雰囲気もYouTubeの中に入れたので見てほしい。野球ができるのは日本だけじゃない」と平間。「野球を簡単に諦めたくない」という29歳は充実した顔で語る。
■平間 凜太郎(ひらま・りんたろう)
1994年5月、東京都大田区生まれ。5歳で野球を始め、東京・世田谷リトルシニアにいた中3時に投手として日本選抜に選ばれて米国へ遠征した。中日ドラゴンズ・柳裕也はその時のチームメート。山梨学院大附属高(現・山梨学院高)、専修大、社会人の新日鉄住金東海REX(現・日本製鉄東海REX)を経て、プロを目指して2020年に四国アイランドリーグplusの高知ファイティングドッグスに入団。2022年、前期終了後の6月に退団してメキシカンリーグのメキシコシティ・レッドデビルズに入団。7月にオアハカ・ウォーリアーズに移籍したが1試合登板しただけで、8月に帰国して高知に復帰。2023年のシーズン後に退団し、メキシコ・ウインターリーグのレッドデビルズと契約。187センチ・97キロ。右投げ右打ち。
(松本 行弘 / Yukihiro Matsumoto)