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“中卒”で卓球に専念 15歳で湧いた疑問「なぜ若い頃に学校行くの?」世界への道を拓いた決断――トルルス・モーレゴード

卓球のシングルスNo.1を決める国際大会「WTTチャンピオンズ横浜」は7日から5日間、横浜BUNTAIで熱戦が繰り広げられた。男子世界ランキング5位の23歳、トルルス・モーレゴード(スウェーデン)は並みいる強敵を撃破し、4強入りした。中学卒業後、卓球に専念することを決断。家族の支えや強い意志が、世界トップクラスへの道を切り開いた。(取材・文=THE ANSWER編集部・戸田 湧大)

WTTチャンピオンズ横浜に出場したトルルス・モーレゴード【写真:中戸川知世】
WTTチャンピオンズ横浜に出場したトルルス・モーレゴード【写真:中戸川知世】

WTTチャンピオンズ横浜

 卓球のシングルスNo.1を決める国際大会「WTTチャンピオンズ横浜」は7日から5日間、横浜BUNTAIで熱戦が繰り広げられた。男子世界ランキング5位の23歳、トルルス・モーレゴード(スウェーデン)は並みいる強敵を撃破し、4強入りした。中学卒業後、卓球に専念することを決断。家族の支えや強い意志が、世界トップクラスへの道を切り開いた。(取材・文=THE ANSWER編集部・戸田 湧大)

 心の底から卓球を愛している――。そんな姿が垣間見えた。試合中、真剣な表情を見せる傍ら、好プレーの後には満面の笑みが浮かぶ。感情を押し出してプレーする理由を、試合後のミックスゾーンで聞いた。

「卓球が楽しいからね。確かに普通じゃないかもしれない。ほとんどの選手は試合に集中しているし、僕もそうだ。でも時々、このスポーツが大好きで楽しいから笑顔でいられるんだ」

 1回戦でクアドリ・アルナ(ナイジェリア)、2回戦で松島輝空(木下グループ)、準々決勝でアン・ジェヒョン(韓国)と次々に強敵を撃破。準決勝で世界ランク2位の王楚欽(中国)にストレートで敗れ、悔しさをあらわにした表情もどこか印象的だった。

 欧州強豪国の一つ、スウェーデンで生まれ、兄と父の影響で7歳から始めた卓球。幼い頃から頭角を現し、12歳の頃に家族でエスロフに移住した。人口2万人の小さな町だが、スウェーデン選手権で13度の優勝を誇るプロクラブ「エスロフ AI BTK」が拠点を置く、卓球が盛んな地域。モーレゴードにとっても絶好の機会だった。

「スウェーデンで卓球が一番強い町だったからね。幼い頃からエスロフに憧れていて、移住したいと思っていた。家族が犠牲だと感じていないことは僕にとって嬉しかった」

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