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久保建英&中井卓大の未来は? リトバルスキーが警鐘、若き才能の海外移籍のリスク

練習だけでは成長できない…「クボもバルサで出番を手にできるとは考えづらい」

「我々はセカンドチームの戦略を変更しました。若い選手の試合での出場時間が減っています。チームには25選手いる。一番いい選手から16番目までは試合でプレーするチャンスもありますが、それ以外の子供たちはプレーできません。トップチームから試合に出られない選手が流れてくれば、もっと出場時間は減ってしまいます。若い子供は試合でプレーすることが大事です。バルセロナやレアル・マドリードに行けば、誰もがハッピーかもしれませんが、練習だけでは成長できないのです」

 リトバルスキー氏はこう主張している。チーム名でクラブを選ぶことには成長を損なうリスクも存在するのだという。

「チームで出番がなければ、試合勘や試合におけるスピードというものを失うことになる。そうなると、本当に難しい。イ・スンウにもドルトムント移籍の噂がありますが、残念ながらドルトムントもビッグクラブです。彼はプレータイムを手にすることはできないかもしれません。シャルケもそうです。彼にも経験があるので、生き延びる可能性も多少あるかもしれませんが……」

 韓国のスター候補の将来を憂いたリトバルスキー氏だが、18歳でバルセロナ復帰の可能性が報じられている久保についても、慎重な選択を求めている。

 久保はバルセロナの下部組織でプレーしていたが、2015年1月にある重大な決断を下している。クラブに対するFIFAからのペナルティにより18歳まで公式戦出場を禁じられた久保は帰国し、実戦でプレーを磨くという選択をした。公式戦に出られないと承知しながらも、バルサに留まったイ・スンウとは180度異なる道を歩んだのだった。

「クボもバルセロナに戻ることになるのでしょうが、すぐに決断を迫られるでしょう。普通に考えれば、彼のポジションでバルセロナのファーストチームで出番を手にできることは考えづらい。いったん、バルセロナに戻って、他のチームに期限付き移籍することになる可能性が高いと思います。若い選手は試合に出ることが何よりも大事なのです」

 ブランドやお金で進路を選んではいけない。公式戦で出場機会を手にすることが、その後の成長に最も重要であると、リトバルスキー氏はサッカー界の若き才能に提言した。

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ピエール・リトバルスキー

ブンデスリーガ強豪ヴォルフスブルクのスカウト部長。現役時代は天才ドリブラーとして活躍。西ドイツ代表メンバーとして1990年ワールドカップイタリア大会優勝、82年スペイン大会、86年メキシコ大会ではそれぞれ準優勝に貢献している。ブンデスリーガ1FCケルンで活躍後、1993年からJリーグJEFユナイテッド市原(現J2ジェフ千葉)で、96年からブランメル仙台(現ベガルタ仙台)でそれぞれ2シーズンプレーした。監督として横浜FC、アビスパ福岡、シドニーFCで指揮を執った。ドイツ語の他、英語、フランス語、日本語も堪能なマルチリンガル。

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