ラグビー界のレジェンドが注目するエディー前HCの“2つの顔”
ウィルキンソン氏「2つの違う人間性が存在している」
「エディーはグループの雰囲気作りに関して、信じられないほどのインテリジェンスを持っているんだ。そして彼は彼自身が求めているものを正確に把握している。チームは素晴らしい才能のプレーヤーがいる中で、2つの違う人間性が存在している。エディーは全員に対して偉大な気分を持たせるようにマネジメントしつつも、残忍になって首を切ることもできるんだ」
日本代表時代もそうだったように、エディー氏は選手一人ひとり鼓舞して強い団結力を生む術に長けている。その一方で早朝からのアーリーワークを厳命するなど、強烈なハードトレーニングを課して心を鬼にする一面があった。究極の“アメとムチ”の使い分けによってチームを鍛え上げているのは間違いない。
就任直後に「シックス・ネーションズ」で全勝優勝に導くなど“エディー効果”は早くも表れつつある。度量の広さを見せる笑顔の一方で冷酷な軍曹のようなメンタルを持つオーストラリア人指揮官の二面性は、トップに立つ人間として大事な資質となっているのかもしれない。
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ジ・アンサー編集部●文 text by The Answer