欧州の強豪国はなぜ強い 女子ハンド代表の“留学組”が感じた日本との「想いの差」
来年に迫った東京オリンピック・パラリンピックに向けて、日本をはじめ世界各地で前哨戦とも言える国際大会が目白押しだ。その1つが11月30日から12月15日まで熊本県を舞台に繰り広げられる「2019女子ハンドボール世界選手権大会」だ。「おりひめJAPAN」の愛称を持つ日本代表は、初のメダル獲得を目指して決戦に臨む。
世界選手権が30日に開幕、欧州でプレーした2人が語る意気込み
来年に迫った東京オリンピック・パラリンピックに向けて、日本をはじめ世界各地で前哨戦とも言える国際大会が目白押しだ。その1つが11月30日から12月15日まで熊本県を舞台に繰り広げられる「2019女子ハンドボール世界選手権大会」だ。「おりひめJAPAN」の愛称を持つ日本代表は、初のメダル獲得を目指して決戦に臨む。
【特集】オリンピックに繋がる大会に おりひめジャパンが目指す世界選手権とその先 / 女子ハンドボール日本代表インタビュー(GROWINGへ)
すでに開催国として、44年ぶりの五輪出場を決めている「おりひめJAPAN」は、2016年に強豪デンマークからウルリック・キルケリー監督を招聘。中心選手に海外リーグでの経験を積ませてきたが、その中でも大きなカギを握るのが田邉夕貴、角南唯の両選手だ。今年から北國銀行でともにプレーする2人は、それぞれヨーロッパのクラブチームを経験し、強豪国が強豪国たる所以を肌で実感してきた。
田邉は京都府立洛北高から大阪体育大に進み、2012年に北國銀行へ加入。その後、2014年にハンガリーのフェヘールヴァールKCに移籍し、2シーズンを過ごした。ハンガリーでは毎日がサバイバル。チームメートではあるが、レギュラーを争うライバルとして個人の意識が高く、「垣根が取れるまで少し時間が掛かりました」と振り返る。
「はじめのうちは、分からないことは自分から聞きにいかないと教えてくれないし、ちょっとした壁みたいなものは感じました。ただ、お互いに実力を認め始めると垣根が取れた。そこで見えてきたのは、すごく個の意識が強くて、自分を持っている選手が多いんですね。感情もストレートに表現するので、プレー中はちょっとのことですごく怒ったり、ボールを投げたり蹴ったり……(苦笑)。日本人にはあまり見ないことなんですけど、その分、ハンドボールへの想いもものすごく強いなと感じました」