[THE ANSWER] スポーツ文化・育成&総合ニュースサイト

「名誉を捨ててまで代表に…」 W杯を“出場拒否”オランダの英雄が貫いた美学

「物事が上手く運ばないと、いつだって目立つ人間が責任を押しつけられる」

 結局オランダは、アメリカW杯準々決勝でブラジルに2-3で敗れた。

【注目】育成とその先の未来へ 野球少年・少女、保護者や指導者が知りたい現場の今を発信、野球育成解決サイト「First Pitch」はこちら

「物事が上手く運ばないと、いつだって目立つ人間が責任を押しつけられる。でも思い通りにプレーできないのが分かっているのに、名誉を捨ててまで代表に行くわけにはいかなかった」

 そう言ってフリットは続けた。

「クライフだって、アヤックスにいた時、そしてバルセロナへ移籍してからも、勝つべき試合はすべて勝ってきた。それは彼が成すべきことを知り尽くし、すべてをコントロールできたからだよ」

 代表チームや国より、個々のポリシーが優先する。しかし、それでいてW杯で3度も決勝進出を果たしているあたりが、オランダのオランダたる由縁かもしれない。

(加部 究 / Kiwamu Kabe)

1 2

加部 究

1958年生まれ。大学卒業後、スポーツ新聞社に勤めるが86年メキシコW杯を観戦するために3年で退社。その後フリーランスのスポーツライターに転身し、W杯は7回現地取材した。育成年代にも造詣が深く、多くの指導者と親交が深い。指導者、選手ら約150人にロングインタビューを実施。長男は元Jリーガーの加部未蘭。最近、選手主体のボトムアップ方式で部活に取り組む堀越高校サッカー部のノンフィクション『毎日の部活が高校生活一番の宝物』(竹書房)を上梓。『日本サッカー戦記~青銅の時代から新世紀へ』『サッカー通訳戦記』『それでも「美談」になる高校サッカーの非常識』(いずれもカンゼン)、『大和魂のモダンサッカー』『サッカー移民』(ともに双葉社)、『祝祭』(小学館文庫)など著書多数。

W-ANS ACADEMY
ポカリスエット ゼリー|ポカリスエット公式サイト|大塚製薬
DAZN
ABEMA
スマートコーチは、専門コーチとネットでつながり、動画の送りあいで上達を目指す新しい形のオンラインレッスンプラットフォーム
THE ANSWER的「国際女性ウィーク」
N-FADP
#青春のアザーカット
One Rugby関連記事へ
THE ANSWER 取材記者・WEBアシスタント募集