“勝負師”西野朗、再び国際舞台へ 「ギリギリの感覚はトップでないと味わえない」
勝負師にとってW杯ポーランド戦の戦いは不本意だったか
これが原点だとするなら、やはりロシア・ワールドカップでの采配は、周囲の高評価とは裏腹に、自分では忸怩たる部分があったようだ。
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グループリーグ最終戦のポーランドとの試合では、勝利への追求を捨てて、ノックアウトステージへの“逃げ切り”を選んだ。一方で最後のベルギー戦は、さらに突き放せるというゲーム中の強気な読みが裏目に出たのかもしれない。不本意だったことは帰国後、近親者に伝えている。
しかし大会直前に急きょ指揮権を引き継いだ西野は、本来の日本の長所を思い出させてくれるような戦い方にシフトし結果を残している。
あくまで理想を追い求めるベテラン監督は、再度大舞台で悔いなき采配を描いているに違いない。
(加部 究 / Kiwamu Kabe)