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ラグビー女子日本代表トレーナーが説く 「最も近くで選手を支える」ATCの重要性

アスレティック・トレーナーとなった平井氏の信念「すべてはチームの勝利のため」

 もちろん、日本でもトレーナーの実体験はあると聞いていたが、「スポーツの最先端と言えばアメリカ、ATCがいいかな」と直感を信じて、海を渡った。ATCになるには、知識はもちろん、3000時間にのぼる現場経験を積まなければならない。平井氏は「学校の勉強と現場実習のバランスには苦労しました」と笑いながら当時を振り返る。

「お昼過ぎくらいまで授業を受けて、夕方から夜まで現場実習に出る。その後に図書館で次の日の課題を勉強するので、ソーシャルライフがあまりない4年間でした」

 2013年4月からは、アメリカで学んだものをサクラセブンズに還元する立場となった。ATCは選手が健康な状態で競技に取り組むことができるようにサポートする、最も選手に近いスポーツ医療チームの一員だ。平井氏が今、一番心がけていることは何か。

「選手を支えている役職には、ATCの他にも、トレーニングコーチやスポーツドクター、管理栄養士など様々な立場の方がいます。残念ながら、ひとりの選手に対して私が全部が全部、万全のケアができるわけではありません。必要な時に、専門性を持った方に業務を振り分けられるように、コミュニケーションを取るように心がけています。すべてはチームの勝利のためです」

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