「パパが投げてるの見たい」背中押した4歳娘の言葉 元日本ハム守護神、1年前に覚悟した戦力外「あるかなと…」
プロ野球の2軍ファーム・リーグに参加するオイシックスには、NPBから戦力外通告を受けた選手たちも“復帰”を目指し集まってくる。今季新加入した石川直也投手は29歳。身長192センチという堂々とした体から投げ込む直球とフォークが武器で、日本ハムでは抑えとして活躍したこともある。ただ2020年に右肘を手術してからは苦しんだ。2軍球団の門を、どのような思いで叩いたのか。石川の言葉からは、すっかり一般化したように見えるトミー・ジョン手術の、別の一面が見えた。

オイシックス入り選んだ石川直也、現役続行へ背中を押した言葉
プロ野球の2軍ファーム・リーグに参加するオイシックスには、NPBから戦力外通告を受けた選手たちも“復帰”を目指し集まってくる。今季新加入した石川直也投手は29歳。身長192センチという堂々とした体から投げ込む直球とフォークが武器で、日本ハムでは抑えとして活躍したこともある。ただ2020年に右肘を手術してからは苦しんだ。2軍球団の門を、どのような思いで叩いたのか。石川の言葉からは、すっかり一般化したように見えるトミー・ジョン手術の、別の一面が見えた。
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石川は山形中央高からドラフト4位で2015年にプロ入り。4年目の2018年には52試合に登板し、1勝2敗19セーブ、18ホールドと大車輪の活躍を見せた。最速156キロの速球を武器に、翌年も60試合に登板。ただ世の中がコロナ禍に覆われた2020年、肘が悲鳴を上げた。8月に右肘の内側側副靭帯再建手術、いわゆるトミー・ジョン手術を受け翌年も全休。1軍復帰は果たしたものの2024年以降は1軍登板がなく、昨オフ戦力外通告を受けた。
ずっと、頭の中にはあったのだという。「もう2年間、1軍に上がってない時点で戦力外の覚悟はしていましたね。何なら一昨年の時点で『あるかな』と思っていました。昨季は2軍でいくら抑えても、全然上がれる雰囲気がなかったので、仕方がないなと思って……。言ってみれば、来年(=2026年)のためにできることをというイメージでファームではやっていました」。いざ戦力外が現実になったとき、野球をやめるという選択肢もゼロではなかった。それを続けようと思ったのは「自分の中でも『辞める』っていう踏ん切りがつかない感じの終わり方だった」からだ。
「まだやりたいという気持ちが強かったというところですかね。可能性がゼロになるまではやりたいなと思っていたので」。11月にマツダスタジアムで行われた合同トライアウトに参加し、選択肢に残ったのはオイシックスと複数の独立リーグ球団。その中でオイシックスを選んだのは、かつて同僚として、コーチとして接した武田勝監督に直接誘われたことと、2軍球団にしかない環境だった。
「NPBに戻る可能性が高くなるとしたらここかなと。直接対戦できるのもそうですし、試合数も他の社会人とか、独立に比べたら多いので」。もう6年続く試行錯誤に、新たなきっかけが欲しいとの思いもあった。「思った通りの投球はできてませんし、本当にずっと、色々試し続けてる感じです。『これだ』というものが見つからない。オイシックスに来て環境も変われば、見てくれる人も違う。いろいろな方面からヒントがあればと思っています」。切実な願いだった。
家族とも、現役続行について話し合いを重ねた。夫人からは「やりたいんだったら、最後まで頑張ったら」という叱咤激励があった。さらに「娘も4歳になるんですけど『パパが投げてるの見たい』と言ってくれているので。まあできる限りは頑張りたいなと思ってます」。家族と離れて、単身で新潟に居を移し、チャレンジを続ける。
石川の復活へ障害となってきたのが、右肘の手術後、どうしても球速が戻らないことだった。実戦復帰を果たしたのは、手術から1年2か月後の2021年10月。ただ2018年、19年には平均で149キロ近かったものが、昨季は144キロほどまで落ちてしまった。トミー・ジョン手術はどうしても、華やかな復活例ばかりが目立つ。ただ生身の肉体である以上、100パーセントはありえない。石川が見たのは厳しい側の現実だった。
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