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WBCが示した国際大会の意義「野球が戦争の代わりになれば…」 9イニングの先に国越えた団結

ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)は17日(日本時間18日)、米フロリダ州マイアミのローンデポ・パークで決勝が行われ、ベネズエラが米国に3-2で勝利し、初優勝を果たした。20か国がしのぎを削った約2週間。現地で取材を続けると、多種多様な文化が顕在し、互いに刺激を与え合う国際大会の魅力と意義がひしひしと感じられた。(取材・文=THE ANSWER編集部・鉾久 真大)

WBC初優勝を果たしたベネズエラ【写真:ロイター】
WBC初優勝を果たしたベネズエラ【写真:ロイター】

WBC決勝・ベネズエラが米国破り初優勝

 ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)は17日(日本時間18日)、米フロリダ州マイアミのローンデポ・パークで決勝が行われ、ベネズエラが米国に3-2で勝利し、初優勝を果たした。20か国がしのぎを削った約2週間。現地で取材を続けると、多種多様な文化が顕在し、互いに刺激を与え合う国際大会の魅力と意義がひしひしと感じられた。(取材・文=THE ANSWER編集部・鉾久 真大)

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 紙吹雪が舞い、陽気なラテン音楽が鳴り響くマイアミのグラウンド。踊り、抱き合い、喜びを爆発させるベネズエラナインに、敗れた米国のスーパースターが歩み寄った。8回に一時同点となる2ランを放ったブライス・ハーパー内野手だ。悔しさはある。でもそれ以上に、頂点に立ったライバルを称えたかった。次々にハグを交わし、心からの祝福を送った。

「もちろん勝ちたかった。優勝のために、金メダルのために戦っていたから。負けたくなんかない。でも勝つためにどれだけのものを懸けてきたかわかるし、彼らは素晴らしいトーナメントを送ってきた。だから『おめでとう。君たちが世界一だ』と伝えたかったんです」

 第6回WBCが終わった。5日に東京ドームで始まり、日本、アメリカ、プエルトリコの計4球場で20か国がしのぎを削った13日間。同じ競技をプレーしているはずなのに、その戦いぶり、感情の発露の仕方、応援スタイルはそれぞれの個性に溢れていた。米大リーグで2度リーグMVPに輝いているハーパーは言う。

「彼ら(ベネズエラ)と彼らが成し遂げたことに心からの敬意を抱いています。日本と彼らの戦いぶりにも心からの敬意を抱いています。いろんな文化が集まるのを見るのは本当に素晴らしかったし、それこそがこの大会の全てだと思います」

 米国で生まれた野球は、アジア、中南米、欧州など世界各地に広がり、それぞれの発展を遂げてきた。優勝したベネズエラは試合前にベンチで太鼓に合わせて踊った。エスプレッソマシンをダグアウトに持ち込むイタリアは、球場にスーツ姿で出勤した。ドミニカ共和国は敗退が決まった後でさえ、スピーカーで陽気な音楽を流しながら帰路に就いた。グラウンド外でも各国の特色が顕著に現れた。

 そして異文化が混じり合うと、時に化学反応が生まれる。米国と1次ラウンドで戦ったブラジルもその一例だ。ヤクルトの松元ユウイチ・ヘッドコーチが監督を務め、日系選手も多数名を連ねるなど日本色が濃いチーム。WBCを中心に世界の野球を取り扱うクリエーターのショーン・スプラドリング氏は、ブラジル野球の魅力をこう表現する。

「日系移民の影響を受けた『日本野球の細部へのこだわりや技術』と『カリブ野球の華やかなスタイルや文化』がミックスされているからです。日本とカリブ海の野球を融合させることができるブラジル野球にはとてつもないポテンシャルがあると思っています」

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