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「その質問には答えない」 WBC決勝米国戦、ベネズエラは政治的因縁より「国の幸せ」へ情熱注ぐ

ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)は17日(日本時間18日)、米フロリダ州マイアミで決勝戦を迎える。初優勝が懸かるベネズエラは、2大会ぶりの優勝を目指す米国に挑む。年始に米軍がベネズエラの首都カラカスを爆撃するなど、政治的な因縁がある両国。会見でも関連した質問が飛んだが、南米の強豪は目の前の野球に集中することで、国民に幸せをもたらすことを使命に掲げた。

ベネズエラのオマー・ロペス監督【写真:荒川祐史】
ベネズエラのオマー・ロペス監督【写真:荒川祐史】

WBC決勝は米国とベネズエラの一戦に

 ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)は17日(日本時間18日)、米フロリダ州マイアミで決勝戦を迎える。初優勝が懸かるベネズエラは、2大会ぶりの優勝を目指す米国に挑む。年始に米軍がベネズエラの首都カラカスを爆撃するなど、政治的な因縁がある両国。会見でも関連した質問が飛んだが、南米の強豪は目の前の野球に集中することで、国民に幸せをもたらすことを使命に掲げた。

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 イタリアとの準決勝を前にした16日(同17日)、ローンデポ・パークの会見場。ベネズエラのオマー・ロペス監督に向けて真っ先に飛んだ質問は、政治的状況を踏まえて米国と対戦することがモチベーションになるか問うものだった。「政治的に? 私はその質問には答えないよ。政治的状況については何一つ答えるつもりはない。なぜなら私は野球で働いているからだ」。闘将は即座に一蹴した。

 しかし、その後に続く言葉に母国への熱い想いが滲み出た。

「我々にとってはそれよりも今日勝つことのほうが大切だ。今日勝つことで、我々の国が幸せでいられるように、祝福し、初の決勝進出へ騒ぎ続けられるように。それが今夜の目標だ」

 ベネズエラは今年1月、首都カラカスが米軍から爆撃を受け、ニコラス・マドゥロ大統領とその妻が拘束・拉致された。米スポーツ専門局「FOXスポーツ」のスペイン語版でレポーターを務めるベネズエラ人のミシェル・リエンド・シルバさんは「いまベネズエラは政治的に難しい状況下にあります。多くの人たちが、祝福できる特別な日を必要としていたんです」と国民の想いを代弁する。

 野球はベネズエラで一番人気のスポーツ。14日(同15日)の日本との準々決勝に引き続き、4-2で勝利した準決勝でも球場には黄・青・赤の三色旗が無数にはためき、熱烈な声援がこだました。2023年にメジャー史上初の40本塁打70盗塁を達成し、ナ・リーグMVPに輝いたロナルド・アクーニャJr.外野手(ブレーブス)も政治の話に言及することは避けつつ、母国のファンのために戦うことを誓った。

「俺たちは野球の話をするためにここにいる。俺たちの国は明日の試合(決勝)という形で報われるべきなんだ。俺たちは同じエネルギーと興奮を持って試合に臨む。この国は報われるに値するんだ」

 政治的な緊張は関係なく、ただ目の前の試合に打ち込む。その結果で国民に元気を与えるつもりだ。

(THE ANSWER編集部・鉾久 真大 / Masahiro Muku)

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