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五輪で46年ぶり金 視聴率低迷→復活した熱狂の背景…アイホ男子が超えた壁、示した本質とは

スポーツ文化・育成&総合ニュースサイト「THE ANSWER」ではミラノ・コルティナ五輪期間中、連載「OGGIのオリンピックの沼にハマって」を展開。スポーツ新聞社の記者として昭和・平成・令和と、五輪を含めスポーツを40年追い続けた「OGGI」こと荻島弘一氏が“沼”のように深いオリンピックの魅力を独自の視点で連日発信する。第15回は、アイスホッケー男子が示した五輪の“本質”。

男子アイスホッケーで46年ぶりの金メダル獲得した米国【写真:ロイター】
男子アイスホッケーで46年ぶりの金メダル獲得した米国【写真:ロイター】

連載「OGGIのオリンピックの沼にハマって」第15回

 スポーツ文化・育成&総合ニュースサイト「THE ANSWER」ではミラノ・コルティナ五輪期間中、連載「OGGIのオリンピックの沼にハマって」を展開。スポーツ新聞社の記者として昭和・平成・令和と、五輪を含めスポーツを40年追い続けた「OGGI」こと荻島弘一氏が“沼”のように深いオリンピックの魅力を独自の視点で連日発信する。第15回は、アイスホッケー男子が示した五輪の“本質”。

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 冬季五輪のハイライトにふさわしい激闘だった。22日に行われた男子アイスホッケー決勝、リンクの上にはズラリとNHLのスター選手が並んだ。3大会ぶりの優勝を目指すカナダと1980年以来46年ぶりの金メダル獲得を狙う米国。サンタジュリアアリーナのスタンドは超満員の観衆で埋まり、テレビ画面越しにも熱気が伝わってきた。

 先制したのは米国だった。第1ピリオド6分にマット・ボルディがバックハンドショットを決めると、一気に試合がヒートアップ。カナダに攻め込まれながらも2季連続NHL最優秀GKのコナー・ヘレバイックが好セーブを連発。第2ピリオドには2人の退場で93秒間3対5という大ピンチにあったが、ここも驚異的な集中力で守り抜いた。

 残り1分40秒でカナダのケール・マカーに同点ゴールを許したが、最後まであきらめなかった。GKを除き3対3で争う延長の1分41秒、ジャック・ヒューズがGKの足元を抜く「ゴールデンゴール」を決めて2-1で劇的勝利。米国のスター選手たちはヘルメットとスティックを放り投げて歓喜を爆発させた。

 実に46年ぶりの優勝。前回は1980年レークプラシッド大会だった。当時はプロ選手の出場は許されていなかったが「ステート・アマ」のソ連は実質的なプロチーム。後にNHLでも活躍する選手を多く抱え「史上最強」だった。そんなチームに大学生主体の米国代表が勝った。東西冷戦という時代背景もあって「ミラクル・オン・アイス(氷上の奇跡)」は後に映画化されるほど米国人の心に残っている。

 今回もトランプ米大統領の「カナダを米国の州に編入する」という発言もあって、微妙に政治的な背景があった。もっとも、単純に試合自体が高レベルで緊張感があった。両チームが世界最高峰のNHL所属選手ばかりだったから。五輪のアイスホッケーにNHL選手が出場するのは14年ソチ大会以来で12年ぶり。やはり、世界最高の選手たちが出た方が盛り上がるのは間違いない。

 NHL選手が初めて五輪舞台に立ったのは1998年長野大会。以来、NHL選手にとってスタンレーカップ(プレーオフ優勝チームに与えられるトロフィー)とともに五輪金メダルが目標になった。しかし、18年平昌大会を前にNHLは五輪へ選手を派遣しないことを決める。IOC、国際アイスホッケー連盟(IIHF)と条件面で交渉が決裂したからだ。

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荻島 弘一

1960年生まれ。大学卒業後、日刊スポーツ新聞社に入社。スポーツ部記者としてサッカーや水泳、柔道など五輪競技を担当。同部デスク、出版社編集長を経て、06年から編集委員として現場に復帰する。山下・斉藤時代の柔道から五輪新競技のブレイキンまで、昭和、平成、令和と長年に渡って幅広くスポーツの現場を取材した。

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