怪我人続出の名門が示した矜持「タイトル獲りは義務」 9人で天皇杯V、A東京が跳ね返した逆境【バスケ天皇杯】
バスケットボール男子の第101回天皇杯全日本選手権は12日、東京・代々木第一体育館で決勝が行われ、アルバルク東京がシーホース三河に72-64で勝利し、14年ぶり3回目の優勝を果たした。怪我人続出で9人しか使える選手がいない逆境を跳ね返しての栄冠。選手の言葉からは、Bリーグ連覇を唯一経験している名門クラブとしてのプライドが滲み出ていた。

バスケットボール天皇杯決勝
バスケットボール男子の第101回天皇杯全日本選手権は12日、東京・代々木第一体育館で決勝が行われ、アルバルク東京がシーホース三河に72-64で勝利し、14年ぶり3回目の優勝を果たした。怪我人続出で9人しか使える選手がいない逆境を跳ね返しての栄冠。選手の言葉からは、Bリーグ連覇を唯一経験している名門クラブとしてのプライドが滲み出ていた。
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勝利を告げるブザーが鳴っても、コート上の5人は飛び跳ねたり、駆け回ったりはしなかった。足がつってしまう選手が出るほど、全てを出し切った40分間。誰もが体を張ってリバウンドに飛び込み、ルーズボールを追って身を投げ出した。主将のザック・バランスキーは「誰1人エゴを出さず、みんなでやれることを全てコートに置いてきた結果、優勝できた」と力を込めた。
昨年12月、新加入のフランク・カミンスキーが右膝関節炎で離脱。さらに大倉颯太も右足首捻挫を負った。新年を迎えてからも、中村浩陸が右肩関節前方脱臼、安藤周人が左足関節捻挫と負傷者が続出。6日間で4試合をこなした天皇杯は、わずか9人で戦い抜いた。大会MVPに輝いたライアン・ロシターは「本当にチーム全員がMVPだと感じている」と団結して逆境を跳ねのけた仲間を称えた。
Bリーグ創設2年目の2017-18シーズンから、リーグ唯一の2連覇を達成した名門。だが天皇杯では前身トヨタ自動車時代の2012年以降、14年間優勝から遠ざかっていた。2023年に加入した司令塔のテーブス海は「アルバルクでプレーしている以上、どのタイトルも獲りに行く義務があると思っている。長い間天皇杯もチャンピオンシップも獲れていないからこそ、責任は物凄く感じていた」と明かす。

リーグ連覇からも7年が経つ。当時を知るA東京一筋12年目のバランスキーから見ても「今のチームは全く別のチーム」。それでも「アルバルクのユニホームを着ている以上、優勝に絡むようなチームじゃなきゃいけないというプライドは一人ひとり持っている。そういうチームでなければいけないと個人的にはずっと思っている」。常勝クラブのカルチャーを受け継いでいくという強い意志が滲んだ。
「今のメンバーで今日までは何も結果としてトロフィーを残せていなかった。自分たちで何かを成し遂げたいという気持ちはあった。もう一回、優勝に絡めるチームを自分たちみんなで作っていけたらと全員が感じていた。今日やっと久々にトロフィーを1個勝ち獲って、ここからまた新しい強いアルバルクを作っていけたら」。安堵の笑みを浮かべた主将。手負いの名門が、新たな歴史を刻んだ。
(THE ANSWER編集部・鉾久 真大 / Masahiro Muku)
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