全仏名物、巨大な手書きトーナメント表 “新人”デロームさんの思い「光栄なこと」
日々制作が進むアート、6月9日の男子優勝者で全仏デビュー作完成へ
「彼女はとても楽しみにしていたんだけど、僕が代わりに引き受けることにしたんだ。昔からカリグラフィーが好きで、ハンドライティング(手書き)にはこだわりがある。ローラン・ギャロスに携われるなんて光栄なことだよ」
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かつてはバドミントン選手だったというデロームさん。緑色のボードに白のペンで文字を書き込む時、一番気を付けているのは、もちろん書き間違いだ。プリントアウトされた結果を手に、これまた巨大な脚立に上って念入りに文字を書き込むが、「フランス語にはない綴りの名前がたくさんあるから、なかなか覚えるのが難しくて(笑)」。書き終えた後に手元の紙と何度も名前を付け合わせ、間違いがないかをチェック。万が一、間違いを発見した時は、丁寧に布で拭き取り、正しい綴りに書き直す。
バランスよく文字が書き込まれたボードは、まるで日々制作が進むアートのようだ。今年の作品が完成するのは、男子シングルス決勝が行われる6月9日。前日に決まる女子シングルス優勝者の名前はすでに書き込まれているボードに、男子シングルス優勝者の名前が書き込まれた時、デロームさんの全仏デビュー作が出来上がる。
(THE ANSWER編集部・佐藤 直子 / Naoko Sato)