元NBA選手が「本当に感心している」日本の応援文化 バッシュをプレゼントする理由「脱帽だよ」
いまやプロスポーツで当たり前の存在になった外国籍選手や指導者たち。しかし、競技以外にスポットライトが当たることは多くない。母国を離れて日本という異国で適応に励みながら、どんな日々を送っているのか。「THE ANSWER」は、連載「Athlete Life in Japan」で様々な声を取り上げる。第4回はバスケットボールBリーグの横浜ビー・コルセアーズ(横浜BC)に所属するダミアン・イングリスを前後編で取り上げた。フランス領ギアナ出身でNBAでもプレーした30歳。今回はこぼれ話として、日本のファンへの想いを紹介する。

連載「Athlete Life in Japan」――第4回Bリーグ横浜BCダミアン・イングリス【こぼれ話2】
いまやプロスポーツで当たり前の存在になった外国籍選手や指導者たち。しかし、競技以外にスポットライトが当たることは多くない。母国を離れて日本という異国で適応に励みながら、どんな日々を送っているのか。「THE ANSWER」は、連載「Athlete Life in Japan」で様々な声を取り上げる。第4回はバスケットボールBリーグの横浜ビー・コルセアーズ(横浜BC)に所属するダミアン・イングリスを前後編で取り上げた。フランス領ギアナ出身でNBAでもプレーした30歳。今回はこぼれ話として、日本のファンへの想いを紹介する。
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移籍1年目の昨季終盤、試合終了後にイングリスはコートサイドのブースターのもとに歩み寄った。手には自分が履いていたバスケットボールシューズ。シーズンを通して見に来てくれた熱心なファンへの感謝のプレゼントだった。
「横浜には最も忠誠心のあるファンたちがいる。本当に忠誠心があって、毎試合来てくれるんだ。僕たちのことをかなり支えてくれているし、贈り物をくれる人もいる。だからシーズンの終わりには、いつも来てくれて顔なじみになっているファンに僕のバッシュを全部プレゼントすることにしているんだ。夏の練習用に1足だけ残してね。今年もやるつもりだよ」
イングリスはBリーグの熱心な応援文化を、米国でプロにも負けず劣らず人気の大学バスケになぞらえた。「みんなチームカラーを身につけて応援するんだ。青のチームならみんな青い服を着て、グッズを買ってね」。ただ盛り上がるだけではない。試合に入り込み、チームと一体となる姿勢に感銘を受けている。
「観客は試合にのめり込んでいる。勝っても負けてもね。チームをとても大切にしてくれる。リスペクトしていると言いたいし、バスケ文化を受け入れて、勝敗にかかわらず来てくれることには脱帽だよ。本当に感心している点だね」
24勝36敗だった昨季に続き、今季も横浜BCは借金生活が続いている。それでも熱く声援を送り続けてくれるブースターにイングリスは心から感謝していた。
■ダミアン・イングリス(Damien Inglis)
1995年5月20日生まれ。フランス領ギアナ・カイエンヌ出身。14歳でフランスの首都パリにある国立スポーツ体育研究所(INSEP)に単身で入所。世代別のフランス代表にも選ばれる。フランスの1部リーグでプレーした後、2014年NBAドラフトで2巡目(全体31位)指名を受けてバックスに入団。翌年NBAデビューし、20試合に出場した。その後は米Dリーグ(現Gリーグ)、フランス、イタリア、スペインのチームを渡り歩き、2024-25シーズンから横浜BCに加入。身長204センチ、体重112キロ。ポジションはPF/C。
(THE ANSWER編集部・鉾久 真大 / Masahiro Muku)
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