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ドジャースからの連絡にびっくり「本物かな?」 日本酒と異色コラボの裏側…1杯20ドルからの世界進出

ドジャースタジアムで提供されている八海山【写真:八海醸造提供】
ドジャースタジアムで提供されている八海山【写真:八海醸造提供】

「SAKEを世界飲料に」八海山の狙い…本拠地球場で驚きの楽しみ方

 ドジャースが日本選手をきっかけに、ビジネスでも日本とつながろうとしたように、八海醸造の側にも世界に飛び出したいという野望があった。「会社のビジョンとして、SAKEを世界飲料にしたいと考えています。そのためには発信力のある球団のパートナーとなるのは、すごくいいことだと考えたんです」。

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 具体的な施策は手探りだった。ドジャースタジアムの売店で八海山を提供することが決まり、1杯19ドル99セントで売り出された。現地に赴いた鈴木さんも、ファンが次々に買い求め、口にするのを見て感慨深かったという。さらに驚かされたのが、アメリカのファンの自由な楽しみ方だ。

「ロサンゼルスはとても日差しが強くて暑いので、みなさん現地に合うようにアレンジして楽しんでいたんです。氷を入れてロックにしたり、ドジャーブルーをイメージした色のカクテルにするとか」

 八海山には、ロックにしてもバランスの取れた酒質が崩れにくいという特徴があった。日本酒という伝統文化を守る上で「ここまでは守ってください」という“アレンジ”のラインはドジャース側に伝えてあったが、「現地の方に親しんでいただかないと始まらない。関係を生かして広げていきたい」という思いが先に立った。人気は静かに広がっていった。

 この2年間でドジャースは、大谷翔平、山本由伸、佐々木朗希という日本人選手を次々に獲得。戦力的なプラスだけでなく、日本からのスポンサーも大きく増やした。そして企業の側にもこの八海山のように、ドジャースの力を借りて米国の市場を開拓しようという姿勢がある。両者が何かを得られる、リスペクトを欠かさない関係性が築かれている。

(THE ANSWER編集部・羽鳥 慶太 / Keita Hatori)

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