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韓国の剛腕が帽子に刻んだ日本語「一番強いってことですよね?」 実現した憧れとの“投げ合い”

「ただのファンになるかも…」憧れ大勢との投げ合い

 昨年のプレミア12でも韓国代表に名を連ねたが、今季は韓国プロ野球で大ブレイク。69試合に投げ2勝4敗33セーブ、防御率3.14の好成績を残した。ただシーズン終盤は疲れもあったのか苦投が続いた。レギュラーシーズン1位への道を残した最終戦でサヨナラ本塁打を浴び、韓国シリーズでも3試合に投げたが防御率は10.13。代表での起用法が注目されていた。来年3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)代表入りもかかったアピールの場で、仕事を果たしてみせた。

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 東京ドームの感想を聞くと「映像で何度も見ているので」と口にする。投手が主役となる日本プロ野球に興味を持ち、普段からヒントを求めて動画を視聴するほどの日本通だ。特に自分とフォームが似ている投手には自然と目がいく。この大会に参加した大勢(巨人)もその一人だ。

「ちょっと話してみたいんですよね。でも僕はただのファンになってしまうかもしれません」。直接言葉を交わすタイミングこそなかったが、自身が降板した直後の9回裏、日本が送り出したのは大勢だった。同じマウンドで、憧れの右腕はどう投げているのか。マウンドを通じての“対話”は貴重な経験となったはずだ。

 中学校の時、独学で3年間日本語を学んだ。「今はもうダメです」と口にした日本語はきれいなもの。高校3年の時、米国で行われたU-18ワールドカップで、のちに巨人入りする浅野から163キロの真っ直ぐで見逃し三振を奪い注目された。日本との縁は深い。

「東京は来るのが初めてだったんです。日本に行くとなると(沖縄や宮崎の)キャンプくらいで……。どこに何があるのかわからなくてちょっと困りました」

 WBCでは、東京ドームが1次ラウンドの会場となる。大切な鍛錬の期間を前に、得難い経験をつかんだ。さらに大きくなってここに帰ってくるはずだ。

(THE ANSWER編集部・羽鳥 慶太 / Keita Hatori)

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