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「家族総出で朝5時から球拾い」 日本ハム“ドラ4高校生”の指名秘話…発端は小1の短冊、成就した悲願

小1の半田が七夕に願った短冊【写真:本人提供】
小1の半田が七夕に願った短冊【写真:本人提供】

「野球、辞めたいな」 半田を救った家族の支えとは

 夢への道程は決して順風満帆ではなかった。小1で少年野球チームに入ってから、1年がたった頃、チーム事情で投手起用され、右肘を故障。8か月ほど腕を振れなくなった。「野球、辞めたいな」。悲しげな顔の息子を救ったのは両親の愛だった。

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 左利き用グラブをプレゼントし、「利き腕とは逆でもプレーできる」と励ます日々。夏休みには高校野球観戦に連れ出し、野球愛をもう一度膨らませるきっかけを作った。

「野球を嫌いにさせたくないと思ったんです。野球が心から楽しいと思わせたい。本当に好きであれば右肘が治れば必ず諦めずやり続けると思うので」(典子さん)

 一家の支えはこれだけにとどまらない。

 小学校の夏休みには週2、3回、近くの公園に出向き、家族総出でフリーバッティングを手伝うのが恒例。それも迷惑がかからないよう、利用者のいない時間帯を選ぶため、朝5時から。消防士の父は仕事前にもかかわらずタナーティーにボールをセットし、母と姉、兄・大基さんは四方八方に転がるボールを、眠たい目を擦りながら拾い続けた。

「あの経験があったからこそ、ボールが飛ぶようになったのかな」と典子さん。バッティングセンターはネットに囲まれているため、打球の飛距離が分かりにくい。自分の立ち位置を理解できる環境があった。思い切りの良い打撃は家族の支えがあってこそだ。

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