「月9ドラマは見た記憶がない」 15歳で195cm、バレー小野寺太志のDNAだけじゃない高身長の秘密

ブロックの“真髄”に触れたターニングポイント「映像を見ているか?」
最初からブロックが得意だったわけではない。その“真髄”に近づけたのは、意外にも2019年のこと。ターニングポイントとなったのは、当時日本代表のコーチだったフィリップ・ブラン前日本代表監督から金言を貰った時だ。
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「映像をちゃんと見ているか? 自分のプレーを振り返るのではなく、相手の情報を得ないとダメだ」
自分のプレーにばかり目を向けていた小野寺は、この言葉にハッとしたという。
相手セッターのトスの上げ方、スパイカーの助走の入り方、打ち方……一つ一つに情報がある。「なるほど、と」。違った意識で臨むようになってから、代表定着、スタメン奪取と着実にステップアップしてきた。
「ブロックできた時はそれが正解だったと思えるし、ブロックできなくてもコースを制限してディフェンスに繋がり、得点できたらそれも1点。自分たちの点に繋がった時が、良かったと思える瞬間ですね」
様々な経験を重ねてきた小野寺に、子供たちが上達するコツも聞いてみた。挙がったのは「楽しむこと」と「練習、プレーの意味を考えること」の2点だ。
「(楽しむことは)根底にあって、その延長線上で僕たちもやっています。上手くなりたい、日本代表になりたいと考えるのであれば、一個一個プレーの意味を考えることは大事。何気なく練習をやるだけでは身にならないし、『こういうプレーがしたいからこの練習をやっているんだ』とか、発想や思考がついてくると理解度も深まります」
29歳で日本屈指の選手となっている小野寺は、2児の父でもある。後編では、寝かしつけだけが苦手な理由、妻への思い、パパとして目指す姿を語っている。
(後編へ続く)
■小野寺太志(おのでら・たいし)
1996年2月27日、宮城・名取市出身。SVリーグ・サントリーサンバーズ大阪所属。小学6年時に身長170センチ、中学3年時に195センチの超高身長だった。バレーボールを本格的に始めたのは宮城・東北高に入学後。1年生からレギュラーとなり、春校バレーなどに出場した。東海大時代の2015年に日本代表初選出。21年東京、24年パリと2大会連続で五輪出場を果たすなど、ジャパンに欠かせないミドルブロッカーに成長。24-25年のSVリーグオールスター得票数1位、SNS総フォロワー数50万人突破など、屈指の人気を誇る。2児の父。202センチ、97キロ。
(THE ANSWER編集部・宮内 宏哉 / Hiroya Miyauchi)
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