人生初の「サインください」に刺激 陸上混成競技の新大会、「観客参加型」に込めた仕掛け人の願い

地元との交流を深め「地域のお祭りのようなイベントに」
地元枠で大会に参加した齋藤兼信(山形大、4年)は、中学生で陸上競技を始めて最初に試合をした思い入れの強い会場で4種目の自己ベストを更新する奮闘。見守った両親や仲間の部員と話す場面もあり「アットホームで、お祭りみたいで、すごく競技をしやすかった。このような大会が行われて注目してもらえれば、山形県だけではなく、東北圏での十種競技の人口も増えていくのではないかと思う」と、地元で親近感の強いイベントとして根付くイメージを描いていた。
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競技界での世代やカテゴリーを超えた交流と、陸上競技と開催地の交流。2つの柱を太くできるかが、今後の発展のカギを握る。中村氏は「小学生や親御さんに参加してもらえるサブイベントにも力を入れたい。地元の方との交流を通じて、地域のお祭りのようなイベントに近づけたい。夢は(山形名物の)芋煮会と併催」と夢を描いた。
第1回大会は、今後への布石となる。右代啓祐氏は「もっと多くの人たちに知ってもらいたい。最終種目になった男子の1500メートル走まで見守ってくれた方々がいたが、もっと観客参加型の大会にしたい。私が経験した海外の大会では、グラウンドレベルで一周、観客がいっぱいになって各選手の自己ベストを後押ししてくれた。もっと仕掛けを作っていきたい」と熱っぽく話し、さらなる発展を誓った。
陸上競技の王を決めると言われる男子十種、女子七種の新大会「10&7 Championships」は、山形名物の陸上混成競技大会を目指す。選手と観客が近づいた2日間は、混成競技の未来を照らす第一歩だ。
(平野 貴也 / Takaya Hirano)
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