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超難関・上智大にいた153km右腕 インスタのヒントで超進化…大学初のNPB入りへ「育成でもなんでも」

プロ野球のドラフト会議が23日に行われる。早慶に並ぶ超難関私大として知られ、国際色豊かな教育が特色の上智大から志望届を提出した投手がいる。最速153キロ右腕の正木悠馬投手は、東都大学リーグ3部のチームからなぜ異色の選択をしたのか。就職活動を早々にやめてまで野球一本にかけた理由と、高校時代を米国で過ごした影響を聞いた。(取材・文=THE ANSWER編集部、羽鳥慶太)

上智大から初のNPB入りを目指す正木【写真:羽鳥慶太】
上智大から初のNPB入りを目指す正木【写真:羽鳥慶太】

東都3部、上智大のエース正木悠馬…就活やめてプロ一本にかける秋

 プロ野球のドラフト会議が23日に行われる。早慶に並ぶ超難関私大として知られ、国際色豊かな教育が特色の上智大から志望届を提出した投手がいる。最速153キロ右腕の正木悠馬投手は、東都大学リーグ3部のチームからなぜ異色の選択をしたのか。就職活動を早々にやめてまで野球一本にかけた理由と、高校時代を米国で過ごした影響を聞いた。(取材・文=THE ANSWER編集部、羽鳥慶太)

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 上智大の野球部は現在、東都大学リーグの3部に所属する。中々注目を浴びるのが難しい場で、正木は投げ続けてきた。ただ時速150キロを超える剛腕がいるとの噂はNPBスカウトの間を駆け巡り、複数の球団がキャンパスのすぐ隣にある練習場まで足を運んだ。アメフトやテニスなど、他の部活と共用のグラウンド。正木はここで工夫しながら、己の技術を磨いてきた。プロを志望する理由もシンプルだ。

「ちゃんとしたところでやってみたいんです。もっとできるんじゃないかという、自分自身への興味が強くて。指名していただけるかはギリギリの立場だと思っていますが、育成でもなんでもいい。指名がなくても、どんな形でも野球は続けたいと思っています」

 4年生になろうとする春、周囲は就職活動に忙しい。経済学部経営学科で学ぶ正木も、普通ならその波に飲み込まれていくはずだった。ところが活動は「ちょっとやりましたけど、やったともいえない感じです」とあっという間にやめた。その時間を野球に割いたら、どこまでいけるのかという興味のほうが強かったのだ。今春のオープン戦で出した150キロも自信になった。

 米国に2度住んだことがあり、英語が堪能。投球のヒントは様々なSNSから得てきた。うまくいくことも、そうでないこともあり、自分の身体への理解を深めてきた。最後の秋を迎える前には、鋭く変化するナックルカーブに取り組んだ。すると別の変化球の動きが悪くなった。大学4年間は、そんな試行錯誤の繰り返しだった。

「ハマったらうまくいくこともあるんですが、悪い方向に行くこともある。情報があふれている時代ですけど、取捨選択は本当に難しい。でも、探求し続けるのが性格上合っているのかもしれません。一つのことを突き詰めていくのが。あきらめが悪いんですかね」

 大学1年で最速140キロだった球速は、少しずつ伸びていった。2年の時には入れ替え戦で神宮球場のマウンドに立ち、145キロが出た。「先輩の捕手が『上でもやれる』って言ってくれたんです。それまでは、3部でそんなの無理だろうと思っていたので」。スイッチが入ると、ますます自分の身体をサンプルにした“実験”にのめり込んだ。

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