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混成競技会場で芋煮会も同時開催!? 右代啓祐×中村明彦の化学反応が生む新たな大会のカタチ

タイプの違う右代と中村が目指す競技の未来「すごい力が生まれることを期待」

 そもそも、日本混成界を代表する2人はなぜ、ここまで一生懸命に競技のため、次世代のアスリートたちのために動いているのか。中村は「僕は競技に対する恩返しですね」と話す。

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「僕は完全に恩返し。引退して混成競技にどうやって貢献していこうかと考えていたタイミングで、今回の話につながったので僕にとってもちょうど良いチャンス。選手の強化や記録を伸ばすだけではなく、色々な人に混成競技を知ってもらい、見てもらい、可能であれば挑戦してもらう。見る人だけではなく、選手も、運営側も、一緒になって大会を盛り上げるサイクルを回していきたいですね。僕は右代さんの背中を追いながら、何度も世界で一緒に戦わせてもらった。世界レベルに引っぱり上げてもらった人間なので、今度は現役を引き上げるサポートをしていきたいですし、この大会がそういった役割を担うことを期待しています」

 これに対し、右代は大きな笑みを浮かべながら「僕はまったく恩返しの気持ちはない。使命だと思っています」ときっぱりと言い切る。

「世界を感じられる大会が日本にないことが、今回の大会を作るきっかけにもなっているので、混成競技に恩返しというより『やらないとマズいでしょ』という思い。動機としては『ヤバい』という危機感ですね。そして、誰かに任せるくらいだったら、世界中にある高いクオリティーの試合を何度も体験してきた自分たちが運営側に回るのが、一番意味があると思うんです。

 僕ら2人はそもそもプレースタイルをみても、中村君が短距離型で、僕がパワー型。トレーニングの考え方をみても、中村君は緻密で建設的なのに対して、僕は力任せに『やるっしょ!』みたいなところがある。よく言われるんですよ。2人が合わさった時に最強の十種選手が生まれるって(笑)。競技を離れた場面でも、人間としてタイプの違う2人だからこそ、重なった時にものすごい化学反応が起こるんじゃないかって思うんです。考え方は対照的でも、競技を想う気持ちや進む方向は一緒。すごい力が生まれることを期待しています」

 右代の言葉を嬉しそうに頷きながら聞いた中村が、言葉を続ける。

「良い化学反応や良い掛け算が生まれると思うので、楽しみですよね。まずは成功も失敗もないと思うので、とりあえず一歩を踏み出す。十種競技もそうですけど、1つやらないと次の種目に進むことができない。1つやって、次はどうするか。海外の選手を呼んで、どうやってポイントの高い大会にしていくか。充実した大会になるように1年1年積み重ねていけたらいいと思います」

 混成競技の未来に向かって、右代と中村がどんな化学反応を起こしながら進んでいくのか。2年後、3年後の姿が楽しみだ。

(THE ANSWER編集部・佐藤 直子 / Naoko Sato)

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