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欧州王者も圧倒される異例1.4万人集結 「石川祐希VS高橋藍」が世界に示した日本のバレー熱

日本男子バレーボールを代表する石川祐希と高橋藍の「夢の対決」に、1万4158人のファンが沸いた。「Qoo10 presents ワールドチャレンジシリーズ 2025」が7日、東京・有明アリーナで行われ、石川擁する欧州チャンピオンズリーグ優勝のペルージャ(イタリア)と高橋率いるSVリーグ初代王者のサントリーが激突。2人の日本での「初対決」に、親善試合では異例とも言える多くのファンが詰めかけた。

ペルージャの石川祐希【写真:森田直樹/アフロスポーツ】
ペルージャの石川祐希【写真:森田直樹/アフロスポーツ】

石川祐希と高橋藍の「夢の対決」に1万4001人集結

 日本男子バレーボールを代表する石川祐希と高橋藍の「夢の対決」に、1万4158人のファンが沸いた。「Qoo10 presents ワールドチャレンジシリーズ 2025」が7日、東京・有明アリーナで行われ、石川擁する欧州チャンピオンズリーグ優勝のペルージャ(イタリア)と高橋率いるSVリーグ初代王者のサントリーが激突。2人の日本での「初対決」に、親善試合では異例とも言える多くのファンが詰めかけた。

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 いつもの会場風景とは少し違った。代表戦やSVリーグの時のようなユニホーム姿は少なく、どちらかのチームに声援が偏ることもない。それでもスタンドは超満員。タイトルがかかるわけでもない試合は、セリエAで10年プレーする石川にとって初の「凱旋」マッチ。結果はペルージャの逆転勝ちだったが、ファンは勝ち負けに関係なく石川と高橋のプレーを熱く見守った。

 もちろん、ペルージャには各国代表選手がいるし、サントリーにも日本代表がいる。それでも、大会側は「石川対高橋」推し。場内アナウンスは2人の名前を連呼し、大型ビジョンには顔が大写しになる。地上波中継したフジテレビは「石川カメラ」「高橋カメラ」で徹底マーク。試合後の場内インタビューでは勝った石川と敗れた高橋が並んでファンの声援にこたえ、記者会見も2人の握手で始まった。

 ともにリーグ開幕に向けた準備段階。ペルージャは前日来日したばかりだったし、サントリーもチーム練習が積めているとはいえない。ミスも目立って内容的には今ひとつ。石川も「明日はもう少しクオリティーの高いプレーができる」と話した。それでも、人気者が決めればスタンドは沸く。日本代表がメダルを期待された世界選手権で1次リーグ敗退に終わっても、「推し」人気は揺るがなかった。

 欧州王者ペルージャも、日本ファンの熱に圧倒された。セリエAの「優勝請負人」とも言われるロレンツェッティ監督は、ミスが多かった理由について「こんなに大勢のファンの前でプレーすることに慣れていないので」と説明した。「素晴らしい雰囲気だった」と感動して五輪の決勝戦という言葉まで口にした。

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荻島 弘一

1960年生まれ。大学卒業後、日刊スポーツ新聞社に入社。スポーツ部記者としてサッカーや水泳、柔道など五輪競技を担当。同部デスク、出版社編集長を経て、06年から編集委員として現場に復帰する。山下・斉藤時代の柔道から五輪新競技のブレイキンまで、昭和、平成、令和と長年に渡って幅広くスポーツの現場を取材した。

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