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世界陸上の裏で新大会創設に奔走 十種競技のレジェンド・右代啓祐×中村明彦が始動

競技だけではなく、その後の人生にもインパクトある経験を積んでほしいという中村【写真:藤岡雅樹】
競技だけではなく、その後の人生にもインパクトある経験を積んでほしいという中村【写真:藤岡雅樹】

高校・大学・シニアの枠を取り払った新しいスタイルの大会

 今回「山形TFC混成競技記録会」では従来通り中学生以上の参加を公募し、「10&7 Championships」では高校・大学・シニアカテゴリーで活躍する国内トップアスリートたちを招待。山形TFCが長年大会を開催してきた思いを大切にしながら、まずは山形の子どもたちに国内トップレベルを体感するきっかけを提供していく。

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 同時に「10&7 Championships」では、高校・大学・シニアというカテゴリーの枠をなくし、全員が同じ土俵で競い合うことにした。競技の発展には欠かせない次世代の育成という点で、参加選手がそれぞれ「目指すべきところをより明確に設定できるきっかけにしてほしい」と右代は願う。

「現状では高校生はインターハイ、大学生はインカレ、シニアは日本選手権が目指す舞台になっていますが、高校生だったら大学生、大学生はシニア、シニアはトップの海外選手という風に、次のステップを目指すことでより大きく成長できると考えています。だから、次のステップをしっかり見据えて戦える環境を作りたいと思い、こういう形にしました」

 中村は混成競技を続ける上で直面する“大学の壁”を越える一助になるのでは、と期待する。

「高校生男子では2種類少ない八種競技なので、大学生になる時に円盤投と棒高跳ができる環境がないと競技を続行できなくなってしまう。そこで競技人口が減ってしまう現状に歯止めを掛けたい思いがあります。今回、高校生が大学生やシニアの選手と一緒に試合をし、時間を共有することで、自分の戦える部分やまだ届かない部分が見えてくると思いますし、トップ選手は大学生や高校生と積極的にコミュニケーションをとって、かわいい後輩たちに競技だけではなく広くアドバイスを送ってほしい。こういった交流が競技続行のモチベーションになるんじゃないかと期待しています」

 レジェンド2人の思いがギッシリと詰まった大会は、10月11日に産声を上げる。

(THE ANSWER編集部・佐藤 直子 / Naoko Sato)

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