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「自分、青かったんです」戦力外通告から6年“史上最高の主将”が抱える後悔 コーチとして伝えたいこと「クビって言われれば…」

戦力外になって初めて感じたことは多いという大引コーチ【写真:羽鳥慶太】
戦力外になって初めて感じたことは多いという大引コーチ【写真:羽鳥慶太】

「野球だけやっておけばいいんじゃないよ」戦力外通告を受けて見た現実

「野球って、君たちにとってどういうものなの? と。フィロソフィーというか、哲学的に彼らに考えてもらうことによって、よりよい人生を送れるんじゃないかとね。彼らの成功を心から願うものとして、野球だけやっておけばいいんじゃないよというのが、どこかにあるんです。野球がうまいからえらいわけじゃない。自分もコーチだからえらいわけでもなんでもない。彼らの考え方も聞いてみたいなと」

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 プロである以上、野球に集中することはもちろん必要。ただそこから、より外へ開けた目線を持つようになったのは、プロ野球との“別れ方”が一因だという。

「一度離れたことによって、プロ野球の世界が恵まれているっていうのはわかりましたし、当たり前だったことが実は当たり前じゃない。そもそも平和な日本で野球ができることに感謝しましょうとなる。やっぱり自分が引退するとき、戦力外通告を受けたわけです。やりたくてもできないというか……」

「そういう目で学生野球を見ると、彼らにはクビがないんですよ。部活動だからやる権利がある。ただその先、社会人とかプロってなると、クビって言われれば野球をできなくなる世界なので。そういうことを大学生に話したりはしましたね。さっき名前を挙げた選手たちも、来年はおそらくプレーできると思います。でもその先どうなるかはわからない」

 野球に没頭できるのは今だけだと考えれば、様々な歩みが変わるはずだというのだ。

「人生80年としたとき、プロの現役でいられるのって平均で7~8年なわけです。中には20年やられる“バケモノ”みたいな方もいらっしゃいますけど、それはほんの一部。いつ終わるかわからないという中で、今積み重ねるべきことをしっかりと重ねておいて、それが野球を終わったあとにもつながるようにしないといけないんじゃないのかなって」

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