[THE ANSWER] スポーツ文化・育成&総合ニュースサイト

「自分、青かったんです」戦力外通告から6年“史上最高の主将”が抱える後悔 コーチとして伝えたいこと「クビって言われれば…」

プロ野球・西武の1軍で内野守備・走塁コーチを務める大引啓次氏は、2019年にヤクルトで現役引退した後、今季6季ぶりにプロ野球の現場へ復帰した。この間は日体大の大学院で修士号を取得し、米大リーグにも目を向けるなど「学び直し」に時間を費やした。初めて飛び込んだプロ野球指導者の世界で、何を感じているのか。

試合前のグラウンドを動き回る大引コーチ【写真:羽鳥慶太】
試合前のグラウンドを動き回る大引コーチ【写真:羽鳥慶太】

西武で6年ぶりNPB復帰の大引啓次氏、学びなおしで広がった世界

 プロ野球・西武の1軍で内野守備・走塁コーチを務める大引啓次氏は、2019年にヤクルトで現役引退した後、今季6季ぶりにプロ野球の現場へ復帰した。この間は日体大の大学院で修士号を取得し、米大リーグにも目を向けるなど「学び直し」に時間を費やした。初めて飛び込んだプロ野球指導者の世界で、何を感じているのか。

【注目】日本最速ランナーが持つ「食」の意識 知識を得たからわかる、脂分摂取は「ストレスにならない」――陸上中長距離・田中希実選手(W-ANS ACADEMYへ)

 試合日の大引コーチは多忙だ。このインタビューも、試合開始の6時間前に行った。その後コーチミーティング、早出練習と続いていく。グラウンドを動き回り、選手と対話しながらノックを打つ。試合が始まると一塁コーチャーボックスに立ち、グラウンドの動きに目を光らせる。プロの現場に戻って感じたのは、とにかく時間が足りないということだった。やりたいことはたくさんあるのに――。

「例えばですけど、今のライオンズでいえば滝澤、山村、村田、佐藤太陽。これからを背負って立つ選手だと思うんです。ちょうど彼らに、野球のみならずっていうんですかね。そういう話もできたらなと思っていたところなんですよ」

 現役を引退した時、日本プロ野球の外の世界を見たいと願った。2020年にはかつて在籍した日本ハムの特別研修コーチとして大リーグのレンジャーズで学んだ。新型コロナ禍で早期の帰国を強いられたものの、翌年からは日体大の大学院へ。大学野球部の指導にも加わり、自身の活動として子どもたちや高校生にも野球を伝えてきた。コーチの役割とは何かと考えた時に、技術指導はその一部にすぎないと考えるようになった。

「自分の役割を考えた時に、グラウンドで話せるのは本当に野球の、技術の、さらに守備、走塁のみなんです。時間もないですし。特化したところなので本当に狭いんです」

 もちろんチームが勝つために、日々修正を加えていくのが仕事。ただ選手たちにはそこで立ち止まらず、もっと先まで考えてほしいと願っている。

「自分が学んできたのは、もっと広い視野でのコーチングだったので。小学生から中高大学生まで指導してきた中で、ライオンズの若い選手にも技術以外のところで話をできたらいいなと」。何を伝えたいというのだろうか。

1 2 3
W-ANS ACADEMY
ポカリスエット ゼリー|ポカリスエット公式サイト|大塚製薬
CW-X CW-X
lawsonticket
THE ANSWER的「国際女性ウィーク」
N-FADP
#青春のアザーカット
One Rugby関連記事へ
THE ANSWER 取材記者・WEBアシスタント募集