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キューバの危機救うSBモイネロの善行「模範です」 バットに日本人の名前が並ぶ理由「とても感謝」【U-18W杯】

キューバ選手の使うバットをよく見ると…「SHUTO 23」のネームが【写真:羽鳥慶太】
キューバ選手の使うバットをよく見ると…「SHUTO 23」のネームが【写真:羽鳥慶太】

米国の経済制裁で野球用具が…デスパイネ、モイネロと受け継がれる行動

 キューバ選手団のタチアナ・ドミンゲス団長は「野球用具が足りない原因は米国からの経済制裁にあります。スポーツ用品もそうですし、ほかの物資も入りにくくなってきている」と顔を曇らせる。その中で、日本に渡った選手たちの行動に話には感謝の念しかないという。

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「デスパイネもやってくれていたし、若い選手たちにとっては本当に模範的な行動を続けてくれています。チームも選手たちも、とても感謝しています」

 米国と並ぶもうひとつの野球大国、日本とキューバとの交流の歴史は長く、深い。国際大会がアマチュアだけのものだった時代には、しのぎを削るライバルだった。現在、キューバからは大リーグでのプレーを目指し亡命する選手が後を絶たない。その中でNPBには、政府を通じた派遣という形でキューバ選手がやってくる。代表の強化にもつながる、理想的な形だという。

日本から贈られたボール240個に感謝するキューバ選手団(左端がタチアナ団長、中央が大條さん)【写真:羽鳥慶太】
日本から贈られたボール240個に感謝するキューバ選手団(左端がタチアナ団長、中央が大條さん)【写真:羽鳥慶太】

 タチアナ団長は「キューバと日本の連盟、キューバの選手と日本の球団はつながっています。今の若い選手たちにも、いずれ同じ道を歩んでもらえたらと思っています」と、選手がNPBに進み、現在のモイネロと同じく模範となる姿を思い描く。

 さらに、草の根の交流も続いている。8日の試合前には、東京都在住の大條晋也さんがボール240個をキューバ代表に寄贈。試合前には選手たちが集まり、感謝の思いを伝えた。15年ほど前、日本でキューバ人と草野球をしたのをきっかけに交流が始まったといい、大條さんはキューバ野球の魅力を「最強の草野球じゃないですか」と口にする。高い身体能力を存分に生かした動きを見せるキューバの選手たち。プレースタイルは全く違っても、日本とはしっかり手を結んでいる。

(THE ANSWER編集部・羽鳥 慶太 / Keita Hatori)

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