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「ゴクウ」だけどルフィ好き 両親日本人の米22歳が大阪のリンクで叶えた念願…引退後の夢は医師

フィギュアスケートのチャレンジャー・シリーズ(CS)木下グループ杯が5~7日に大阪府泉佐野市の関空アイスアリーナで行われた。日本初開催となったCSで、大きな目標を達成した米国人スケーターがいた。両親が日本人の遠藤五空(ゴクウ)。懸命に舞い、男子12位となった22歳の正体とは――。

米国人スケーター遠藤五空【写真:徳原隆元】
米国人スケーター遠藤五空【写真:徳原隆元】

木下グループ杯の男子で12位

 フィギュアスケートのチャレンジャー・シリーズ(CS)木下グループ杯が5~7日に大阪府泉佐野市の関空アイスアリーナで行われた。日本初開催となったCSで、大きな目標を達成した米国人スケーターがいた。両親が日本人の遠藤五空(ゴクウ)。懸命に舞い、男子12位となった22歳の正体とは――。

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 名は「ゴクウ」でも、大人気漫画「ドラゴンボール」の主人公・孫悟空とは関係ない。

「めっちゃ言われますけどね。スタバに行ったら『本当にゴクウ?』って言われたり、『嘘だあ』『免許証見せて』って言われたり」

 生まれも育ちも米カリフォルニア州ロサンゼルス。空が澄み渡る5月に生を受け、日本人の両親から「五空」の名を授かった。はまっている漫画は「ワンピース」で、「孫悟空よりルフィの方が好き」と笑う。

「目標にしていた」という日本のリンク。自身が舞っている姿を、日本に住む祖父母に初めて届けた。ショートプログラム(SP)、フリー、合計全てで12位。上位進出に届かなくても、降り注いだ歓声と拍手が確かな充実感をもたらした。

「楽しかった。観客も温かくて、外を歩いていても頑張ってとか言ってくれる。フリーはSPより確実に自分らしい滑りができた」

 家庭での会話は主に日本語。英語の特訓も兼ねて、6歳でロサンゼルスのスケート教室に通い始めた。18年には全米選手権ノービスを制し、24年にはCSデニス・テン・メモリアルで7位。今年の全米選手権は14位に入った。

 卒業したカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)では心理生物学を専攻。現役引退後は内科医や小児科医を目指すが、今はスケート中心の生活を送っている。

「試合で4回転を決めたいし、どこまでスケートを伸ばせるか試したい。どんどんうまくなって、自分の100%を伸ばせたらなって思う」

 ドジャース・大谷翔平投手の大ファン。今大会中もプレーのチェックは欠かさなかった。ロサンゼルスで同じ風を感じる22歳。厳しい練習に身を投じ、壁を打ち破っていく。

(THE ANSWER編集部・杉本 亮輔 / Ryosuke Sugimoto)

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