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“大谷翔平世代”の元プロ2人が社会人野球で激突 31歳、北條史也と武田健吾が出会った新たな世界「引っ張るというより…」

兄弟チームの三菱East相手に、守備でも軽快な動きの北條(左)【写真:羽鳥慶太】
兄弟チームの三菱East相手に、守備でも軽快な動きの北條(左)【写真:羽鳥慶太】

昨年優勝の武田を見て感じた変化「社会人の選手になっている」

 開幕戦の対戦相手は、自らが在籍する三菱重工Westの兄弟チーム。公式戦での対戦はこれまでなかったというが、やりにくさよりも「楽しもうというのが一番」という気持ちが勝った。「補強に選ばれて、こういう対戦になるくじ運だったので、何とか活躍してやろうと思っていましたよ。(三菱重工Eastとは)交流も深いですし、同級生も多いので……」。その一人が、同じ“元プロ”という立場でプレーする武田だ。

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 北條は高校時代の2012年、大谷や藤浪晋太郎投手(DeNA、元阪神)とともに、韓国で行われたAAA世界選手権の日本代表にも選ばれた。同年のドラフト2位で阪神に入団。武田は北條のことを「僕からすればスーパースターですよ」という。2人は2014年の21Uワールドカップ日本代表でチームメートになり、プロでは2軍ウエスタン・リーグでもよく顔を合わせる仲だった。

 昨年の都市対抗で優勝した武田を、北條は「すごいな。しっかり社会人の選手になっている」という目で見ていた。「僕は1年目でしたからね。(武田は)社会人に慣れているというか」。2年早くこの世界に飛び込んだ武田が、重ねていた変化に驚いた。プロでは守備要員だった武田はウェートトレーニングに精を出し、すっかり打線の中心に座る大砲となっている。

 武田は社会人野球の魅力を「30を過ぎたおじさんがガッツポーズもするし、雄叫びも上げる。プロでは僕はあまりしなかったんですけど、今はムチャクチャ好きですね」と口にする。負けたら終わりのトーナメントに向けて心血を注いでピーキングし、全力をぶつける野球。リーグ戦でコンスタントに力を出すのが求められるプロとは、また違った世界だ。

 北條は初めて経験する補強を「引っ張るというよりも、一生懸命にやるだけ。自チームではやっぱり、自分が打たないとという気持ちが強いですから」という心構えで乗り切ろうとしている。「まだまだ先がある。優勝して自分のチームに、いいところを還元できれば」。そういえば武田が初めて都市対抗の優勝を味わったのは、強豪ENEOSに補強で加わった2022年のこと。北條も同じ道を歩くことになるのだろうか。

(THE ANSWER編集部・羽鳥 慶太 / Keita Hatori)

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