“大谷翔平世代”の元プロ2人が社会人野球で激突 31歳、北條史也と武田健吾が出会った新たな世界「引っ張るというより…」
社会人野球の頂点を争う都市対抗野球が28日、東京ドームで開幕した。開幕戦で激突したのは1994年生まれ、いわゆる“大谷翔平世代”の元プロ野球選手2人。三菱重工Eastの武田健吾外野手(元オリックス、中日)と、NTT西日本の北條史也内野手(三菱重工Westから補強、元阪神)だ。プロの世界を離れて4年目の武田と、2年目の北條。31歳の現在地を追った。

都市対抗開幕戦で戦った元プロ2人…元阪神・北條が決勝弾
社会人野球の頂点を争う都市対抗野球が28日、東京ドームで開幕した。開幕戦で激突したのは1994年生まれ、いわゆる“大谷翔平世代”の元プロ野球選手2人。三菱重工Eastの武田健吾外野手(元オリックス、中日)と、NTT西日本の北條史也内野手(三菱重工Westから補強、元阪神)だ。プロの世界を離れて4年目の武田と、2年目の北條。31歳の現在地を追った。
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昨年、この大会を制し日本一に輝いた三菱重工Eastと、今年は予選を含め絶好調のNTT西日本の1回戦は、終盤までスコアボードにゼロが並び続ける緊張感の中進んだ。両軍ともに好機は作るものの、あとわずかのところで得点につながらない。ようやく試合が動いたのは9回だ。NTT西日本は1死一塁で、打席に「7番・二塁」の北條。カウント2-1からベンチはヒットエンドランのサインを出した。
高目のカットボールを引っ張ると、打球は左翼ポール際に飛び込む先制2ランに。北條は打球の行方を見送りながら、ゆっくり、ゆっくりダイヤモンドを一周し、生還するとナインの手荒い祝福を受けた。本塁打の余韻を味わっていたわけではない。「足がつっていたんです。打つ前から」。両足が思うように動かない中で立った打席。とにかく当てることだけに集中できるエンドランのサインは望むところだった。

「それだけ気持ちが入っていたのかもしれませんね」。チームはその裏に1点を失ったものの、2-1で逃げ切り、2回戦へコマを進めた。試合後のベンチ裏で北條は、どこかホッとした様子だった。
地区予選で敗退したチームから、選手を借りることができる補強制度は、都市対抗独特のもの。補強選手の活躍が、優勝を左右するともいわれる。NTT西日本の河本泰浩監督は、年齢的にベテランとなる北條を選んだ理由を「経験がある選手ですし、人間的にも素晴らしい。後輩の面倒見もいいですし。チームのプラスになる選手」と口にする。
NTT西日本のベンチ上では試合後、北條の名前入りの応援タオルがいくつも揺れた。阪神時代の応援グッズだ。選手たちが応援団にあいさつに向かうと北條コールが起きた。阪神時代からの人気は、今も健在。関西の多くの人が、顔と名前を知る社会人野球選手という稀有な存在だ。北條もコールには「社会人ではあんまり味わったことがないですからね。気持ち良かったです」と素直に感謝する。
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