日本では未出現の「親子ドラフト1位」 西武ネビンを伸ばした父の方針「野球で成功しなくても…」

親子ドラ1をかなえたネビン家の方針、父から学んだ成功への道
「それはなかったですね。プロ野球選手になりなさいなんていうプレッシャーもなかったですし。父は野球で成功しなくても、他の道で何かしら成功すればいいんじゃない? というスタンスでした。私はバスケットボールやアメリカンフットボール、ゴルフなどいろんなスポーツをやってきたので。ゴルフは父ともラウンドしますよ」
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その中で自然と生まれたルールがある。「一緒にゴルフをする時も、父は野球の話を、こちらから聞かない限り全くしてこないんです」。必要な時にだけ助言を送るスタイルの元で、ネビンはのびのびとプレーした。引退後もマイナー、メジャーで指導者を歴任し、家にいないことも多かった父から学んだこととは――。
「他人との人間関係の構築のしかたです。相手をしっかり知ろうとすること。なぜそういうことをしているのかを知ろうとすること。ただの友達ではなく、しっかり時間をかけて深い関係になっていく方法を学びました」。現在、西武で攻守に献身的なプレーを見せる自身のベースにもなっている。
「今、こうやって新しい国に来て、新しいチーム、人間と一緒にプレーする中で、自分もそれを参考にして、しっかりコミュニケーションをとって進めているつもりです」
今年の開幕直後、父は来日してネビンのプレーを見た。ベルーナドームから電車に乗って帰るなど、異文化に溶け込んでいる息子の姿を見て「日本に来るという選択は間違っていなかったね」と口にしたという。
「ここに来ると決めた以上、自分の時間全てを捧げて、日本で活躍することだけを考えるようにと。常に前向きにさせてくれるような話をしてくれましたよ」。すでに、2027年まで2年の契約延長が決まっているネビン。父の言葉も胸に、長くファンに応援される選手を目指している。
(THE ANSWER編集部・羽鳥 慶太 / Keita Hatori)
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