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日本では未出現の「親子ドラフト1位」 西武ネビンを伸ばした父の方針「野球で成功しなくても…」

今季プロ野球の西武入りし、5月にはパ・リーグの月間MVPを獲得したタイラー・ネビン内野手は、親子そろって大リーグのドラフト1巡目指名を受けている。父は、エンゼルス時代の大谷翔平投手の監督としても知られるフィル・ネビン氏だ。日本ではいまだない「親子ドラ1」はどのようにして生まれたのか。父からの影響や、学んだことを聞いた。

ネビンが育つ上で父からのプレッシャーは皆無だったという【写真:羽鳥慶太】
ネビンが育つ上で父からのプレッシャーは皆無だったという【写真:羽鳥慶太】

父は大谷翔平の監督、偉大さに気付いた少年時代「学校に私を…」

 今季プロ野球の西武入りし、5月にはパ・リーグの月間MVPを獲得したタイラー・ネビン内野手は、親子そろって大リーグのドラフト1巡目指名を受けている。父は、エンゼルス時代の大谷翔平投手の監督としても知られるフィル・ネビン氏だ。日本ではいまだない「親子ドラ1」はどのようにして生まれたのか。父からの影響や、学んだことを聞いた。

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 ネビンが、自分の父は大リーガーだと気づいたのは、小学校1~2年の頃だったという。「それまでは全く普通の日常だと思っていたんだけど………」と笑いながら振り返るのは、こんな光景だ。

「小学校の同級生が、当時パドレスでプレーしていた父のファンだったんです。なので父が学校に私を迎えに来ると、子どもたちが大騒ぎするようなことがあって。そこで気づきましたね」

 父フィルは1992年のドラフト1巡目(全体1位)でアストロズの指名を受けプロ入り。95年に大リーグデビューを果たすと、2006年に引退するまでに通算1217試合出場、208本塁打を放った。特に2001年のパドレス時代には、41本塁打、打率.306で中軸を担い、オールスターゲームにも出場している。ネビンが自分も野球をしようと考えるのは、自然な流れだった。

「父が引退したのは自分が10歳の時です。マイナーリーグのコーチをやっていた時に、私も野球を始めました。父が選手から教える立場になったのは、タイミングが良かったと思います。プロ選手を教える中でつけた知識で、自分にも教えてくれたりとか。もちろんメジャーで優秀な選手だったのも影響はしていると思います」

 ネビンは米カリフォルニア州のパウェイ高校を卒業した2015年、大リーグのドラフトで1巡目(全体38位)指名を受けてオリオールズと契約した。日本では親子2代のドラフト1位指名はまだ実現していない。プロ野球選手の息子が、同じ世界にたどり着くのさえ容易ではない。誰もが知る「フィル・ネビンの息子」という期待が、重圧になったことはなかったのだろうか。

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