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統一球は「飛ばないと感じています」異国の流儀にどう順応? 西武ネビンが気づいた日本の“ルール”「山手線を除けばね…」

ネビンは日本ならではの集まっての体操にも興味津々【写真:羽鳥慶太】
ネビンは日本ならではの集まっての体操にも興味津々【写真:羽鳥慶太】

感覚だけでは活躍できない「来た球をただ打つことはしないように」

 NPBでは外国人野手というと、かつては「3割、30発」を当たり前のように求められた。ただここ数年は、好成績を残すのが難しくなっている。パ・リーグで30本以上の本塁打を放った外国人打者は2019年のアルフレド・デスパイネ外野手(ソフトバンク=36本)が最後。規定打席以上の3割打者となると、実に2014年のイ・デホ内野手(ソフトバンク=打率.300)までさかのぼる。

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 球速をはじめ、投手のレベルが向上したことや、大リーグとNPBの年俸格差が大きくなり、そもそも強打者の獲得が難しくなっていることが理由として挙がる。さらに日米の違いに面食らい、アジャストできないままにシーズンを終える選手はいつの時代にもいる。

 ネビンにとって、NPBが外国人打者に厳しいリーグになっているという認識は薄かったという。「いい選手、活躍している選手の情報はアメリカにいても入ります。でも活躍できなかった選手の情報は入ってきませんから」。ただ、グラウンド内外での日米の違いは、活躍を阻む要素にもなると感じている。

「野球の中だけで言っても、ボールが飛ばなかったりとか、投手のスタイルも全く違います。アメリカではとにかく速い球を投げればというスタイルで、あまりコントロールがないケースも多い。一方で日本ではコントロールがいい投手が多い。そこが打者にとってはなかなか活躍しづらい環境なのかなと思いますね」

 さらに30球団ある大リーグに対し、NPBは12球団。交流戦が行われるのも一定の期間だけだ。選手にとっては、同じチームとの対戦がすぐ回ってくるという印象が強くなる。ネビンも「その分、相手を研究しながらやっています。相手が自分のことを研究して対策してきたとなれば、それに対してまた対策する。対戦が多いからこそできることだとは思います」。自らの感覚だけに頼っていては、活躍できないと感じている。

「自分の中では、しっかりとデータとか、今までの傾向とかを使いながらやっていますし、試合にパッと出て、打席に行って来た球をただ打つ、ということはしないようにしています」

 日本球界の状況に加えて、大リーグとの違いもある。その中でネビンは「この環境に対するリスペクトも含め、適応しようという思いで日本には来ています。野球のフィールド以外でも、新しい国に慣れなきゃいけないというストレスはいろいろありますよ」という。押し寄せる変化を乗り越えられた裏には、格好の先生もいた。

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