苦境だったはずのイチローに衝撃「毎日2安打ペースで…」 米国の恩師メルビンからの最敬礼「唯一無二の男だよ」【米殿堂入り表彰】
米大リーグ・マリナーズで会長付特別補佐兼インストラクターを務めるイチロー氏は1月に日本人で初めて米国野球殿堂入り。27日(日本時間28日)に殿堂入り式典を迎えた。MLB年間安打数記録を記録した2004年にマリナーズで指導した恩師、ジャイアンツのボブ・メルビン監督が「THE ANSWER」の単独取材に応じ、栄光の「51番」の偉大さについて語ってくれた。

マリナーズ時代の恩師メルビン氏に単独取材
米大リーグ・マリナーズで会長付特別補佐兼インストラクターを務めるイチロー氏は1月に日本人で初めて米国野球殿堂入り。27日(日本時間28日)に殿堂入り式典を迎えた。MLB年間安打数記録を記録した2004年にマリナーズで指導した恩師、ジャイアンツのボブ・メルビン監督が「THE ANSWER」の単独取材に応じ、栄光の「51番」の偉大さについて語ってくれた。
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2004年10月1日、マリナーズの本拠地セーフコ・フィールドでジョージ・シスラーの持っていた257本というシーズン最多安打記録を更新。258本目の安打で、一塁上のイチローに真っ先に駆け寄り、優しくハグした歴史に残るシーンでも有名なメルビン氏。03、04年監督としてシアトルでイチローと師弟関係を築いたが、今でも親交は厚いという。
「彼との友情は私がマリナーズの監督だった時以降も続いていて、年を追うごとに親密になった感じだよ。シアトルに行けば食事に行くし、スプリングトレーニングでも食事をする。フィールドを離れてから一緒に過ごす機会が増えているんだよ。連絡も取り合い続けているんだ。
(殿堂入り表彰は)彼にとっては特別な瞬間になるね。私も注目しているんだ。殿堂入りに相応しい選手はほんのわずか。今でも彼は殿堂入りで満票で選出されるべきだったと信じている。(394票のうち393票を獲得したが)満票にならなかった理由は未だに理解できないんだ。でも、彼ほど支持することに躊躇いのない男はいない。仕事に対する心構えの素晴らしさは比類ないものなんだ」
05年にダイヤモンドバックス監督に就任して以降、よりイチロー氏との絆を深めるようになったという名将。背番号51の現役時代で最大の記憶はやはり、04年シーズンに打ち立てた262本のMLB最多安打記録。だが、シーズン序盤の苦境から偉業に辿り着いた過程に心を動かされたという。
「最大の思い出はシスラーのメジャー通算最多安打の記録を破ったことだ。彼はシーズン序盤は厳しい状態だった。特に4月は珍しくスランプに苦しんでいた印象がある。そこから状況を切り開き、毎試合2安打ペースで量産していった。序盤の苦境を思えば、さらにとてつもない偉業だと感じることができるんだ」
打率.250台とスロースタートだったヒットメーカーが苦境を脱却し、84年間破られなかったシスラーの金字塔を塗り替えた姿を今でも覚えている。
「イチローには本当におめでとうと伝えたい。日々のハードワークと野球に対する深い愛情と献身の賜物だと思う。日本と米国という2つの地域で殿堂入りする。唯一無二の男だよ」
名将はクーパーズタウンで偉人の仲間入りを果たす教え子に最敬礼を送っていた。
(THE ANSWER編集部)
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