張本智和を王者・中国はどう見ているのか 世界トップ2が語る「天才少年の肖像」
中国の次代のヒロイン候補の16歳が語る平野、伊藤「私より実力がある」
史上最年少で中国の世界1、2、5位を撃破し、アジア女王に輝いた世界ランキング7位の平野。さらに、同10位の伊藤美誠と10代の2人が世界トップ10に名前を連ね、若手が成長している。しかし、それと同様か、それ以上に中国の若手の躍進も著しい。その一人が、16位サイの孫穎莎だ。
初出場のワールドツアーとなったジャパンオープンでシングルス、ダブルスの2冠を達成。しかも、シングルスでは平野を下して勝ち上がった世界ランク5位の陳夢を決勝で破り、優勝を果たした。続く中国オープンでも決勝に進出し、敗れはしたが、世界ランク1位の母国の女王・丁寧と渡り合った。
「平野、伊藤はもちろん、知っている。強い選手です。私より実力がある」
次代のヒロイン候補はこのように、2人を格上と認めた。世界選手権直前の中国代表合宿には平野のプレーを模した“コピー要員”として招集されていた16歳。「平野はすごくスピードがあるし、進んだプレーをする。似ているところもある。身長もあるし、スピードがあるところが似ている」と話している。
25日に幕を閉じた中国オープンでも、男子ダブルス決勝の日本人対決で上田仁、吉村真晴組が優勝し、準優勝の張本、木造勇人組とともに1、2位を独占。鮮烈なインパクトを残した。
前述の馬龍は、日本についてこうも語っている。
「とても可能性のあるチームだ」
もちろん、中国も世界NO1の威信をかけ、さらに飛躍を期すだろう。しかし、成長著しい日本の存在感が卓球王国を少しずつ、脅威を与えているのは確かだ。
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ジ・アンサー編集部●文 text by The Answer