バレー米国主将がLGBTQを公表した理由「全てを知ってもらうべきだと」 何年も悩み…取材で告白、怖さから自信へ

ロールモデルとして「若い人たちに見せたい」姿
代表のチームメートには、同性愛者であることを公表しているメリック・マクヘンリーもいる。「みんなが優しく、支援的なんです」。今季から初めてキャプテンの大役を任されているが、「このチームのみんなと一緒にここにいられることにとてもワクワクしています」と、年下ばかりの仲間への信頼は厚い。
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ありのままの自分を誇れるようになった35歳の表情は晴れやかだ。「悪く聞こえるかもしれませんが、正直に言うと私はもう気にしていないんです。自分に力強さを感じていますし、自信を持てています。私という人間や私の考え方が、誰か一人の意見に左右されることはありません」。今度は世界最高峰のアスリートとして、同じような境遇にいる人たちのロールモデルとなることを目指す。
「これはプロスポーツ界、特に男性ではまだあまり話題になっていないテーマだと思います。人々が話したがる主要なものではありませんし、世界には受け入れられていないところもたくさんあります。本来の自分に自信を持ちつつ、一番高いレベルでプレーできると示すことが私にとって重要なことだと考えています。自分が望む自分でいながら、クールなことができると若い人たちに見せたいんです」
日本もまだまだ性的マイノリティがカミングアウトしやすい環境とは言い難い。「日本の状況はわかりませんが……」と前置きしつつ、ショージはかつての自分と似た悩みを抱える人たちにエールを送った。
「誰もがありのままの自分でいることを安全に感じるべきですし、もしそうでないなら適切なコミュニティを見つける必要があります。バレーボール界はとても寛容で、愛のあるところです。私を見てくれれば、あなたを愛し、サポートしてくれる私のような人がいるとわかってもらえると思います。あなたがあなたらしくいられることを願っています」
リオとパリで2度五輪の銅メダルを獲得した名リベロ。優しく芯のある言葉と、恐怖を乗り越えた堂々たるプレーで“仲間”へとボールをつなぐ。あなたは決して一人じゃない、と。
(THE ANSWER編集部・鉾久 真大 / Masahiro Muku)
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