「もっと俺を出せよ」 日本の流れ変える21歳ビッグサーバーの自負 甲斐優斗は“切り札”で満足しない
「買取大吉 バレーボールネーションズリーグ2025 千葉大会」の男子が17日、千葉ポートアリーナで行われた。世界ランク5位の日本は、予選ラウンド第3週の第2戦で同9位、21年東京五輪銅メダルのアルゼンチンと対戦。3-2(23-25、23-25、25-21、25-23、15-13)で大逆転勝利し、通算7勝3敗とした。21歳の現役大学生・甲斐優斗(専修大)が途中出場で流れを変えるサービスエース。強い自負と悔しさを胸に打ち抜いた一撃だった。

バレーボール・ネーションズリーグ男子
「買取大吉 バレーボールネーションズリーグ2025 千葉大会」の男子が17日、千葉ポートアリーナで行われた。世界ランク5位の日本は、予選ラウンド第3週の第2戦で同9位、21年東京五輪銅メダルのアルゼンチンと対戦。3-2(23-25、23-25、25-21、25-23、15-13)で大逆転勝利し、通算7勝3敗とした。21歳の現役大学生・甲斐優斗(専修大)が途中出場で流れを変えるサービスエース。強い自負と悔しさを胸に打ち抜いた一撃だった。
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身長200センチの背番号15がコートに立つと、アリーナの熱気がグッと高まった。1-2と後のない第4セット(S)、19-20の場面。一際大きな歓声を浴びた甲斐はいたって冷静だった。「ボールを持ったら、もう何も聞こえない」。極限まで集中して打ち抜いたサーブはレシーブを弾き飛ばし、遥か後方へ舞い上がった。試合の流れを、会場の空気を一変させるサービスエース。大逆転勝利に繋げる大きな仕事だった。
前日のドイツ戦もマッチポイントでコートに入り、サービスエースで勝負を決めた21歳。だが、この2日間はスポット起用のみで、もどかしい気持ちを抱えていた。「『もっと俺を出せよ』という思いはある」。ベンチから戦況を見守る中で「もっとこうしたら……とか、自分の強みである高さが通用するんじゃないかと思う点があった。そこで燃える部分があった」。燻る熱意をサーブに乗せた。
優しい顔の裏に闘志を秘める。第2S終盤、22-23の場面で日本はタイムアウト。ロラン・ティリ監督は甲斐を投入しようとしたが、審判に認められなかった。「終盤重要な場面だったので、そこで出られなかったのは悔しいし、自分が出ていたらまた何かが変わったかもしれないという思いもある」。強い自負心をのぞかせながら「それは心に秘めつつ、明日の試合に繋げていけたら」と前を向いた。
専修大在学中ながら、昨年はパリ五輪にも出場。この日一番の歓声にも「それがプレッシャーになることはないし、それだけ期待されているのは嬉しく思う。それを自分の力に変えてサービスエースだったりブレイクを取れているのはいいこと」と胸を張る。「ティリ監督と信頼関係を築いていくためにも出場機会を求めていきたい」。“切り札”では満足せず、チームの柱へと成長を期する。
(THE ANSWER編集部・鉾久 真大 / Masahiro Muku)
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