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「町田ゼルビアのような…」 日本一14回、高校名将を国内最高峰リーグの監督に招聘した2つの意図――リーグH・琉球コラソン

選手、監督として沖縄ハンドボールの発展に貢献してきた黒島氏【写真:長嶺真輝】
選手、監督として沖縄ハンドボールの発展に貢献してきた黒島氏【写真:長嶺真輝】

“王国”出身の黒島氏「もう一度盛り上げたい」

 少し話が広がるが、沖縄は全国でも指折りの“ハンドボールどころ”で知られる。1987年に県内34市町村で開かれた第42回国民体育大会(通称:海邦国体)で少年男女がアベック優勝を果たし、黒島氏が主将を務めた成年男子はベスト4に食い込んだ。その後、試合会場となった浦添市を中心に草の根的に競技が普及し、同市は2004年に「ハンドボール王国都市」を宣言した。

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 ハンドボール熱をさらに醸成すべく、黒島氏の教え子であり、日本人初のプロハンドボーラーで知られる田場裕也氏らが中心となって2007年にコラソンを立ち上げた。ただ、プレーオフに進出したのは日本リーグ(JHL)参入7年目の2014年のみ。その後は1勝のみに終わるシーズンもあり、今も苦しい状況が続く。

 沖縄の学生カテゴリーに目を向けても、小中学校のチームが全国で結果を残すことこそあるが、一時は興南が毎年のように全国大会で優勝を飾っていた高校カテゴリーでは、県勢が勝ち上がることが以前に比べて減った。

 長年当事者だったからこそ、もどかしい気持ちがあるのだろう。“王国”浦添市出身の黒島監督は「高校もここ10年ぐらいはなかなか勝てていないので、もう一回沖縄のハンドボールが盛り上がってほしいという思いがあります」と再興への覚悟をにじませる。

 高校で傑出した成績を残した名伯楽の下、コラソンはリーグHに新風を吹かせることができるか。9月に開幕する新シーズンの戦いぶりに注目だ。

(長嶺 真輝 / Maki Nagamine)

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