“メジャー予備軍”に5戦全勝、大学侍ジャパンはなぜ強い? WBC米国コーチが見た「基礎力」の違い【日米大学野球】
第45回日米大学野球選手権大会は13日、神宮球場で第5戦が行われ、日本が米国に6-5で勝利した。2004年の第33回大会に日本が達成して以来となる全勝優勝。なぜ将来のメジャーリーガー予備軍を圧倒できたのか。2023年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)でも入閣していた米国のコーチが、大学侍ジャパンに見た強さを明かした。

日米大学野球選手権大会
第45回日米大学野球選手権大会は13日、神宮球場で第5戦が行われ、日本が米国に6-5で勝利した。2004年の第33回大会に日本が達成して以来となる全勝優勝。なぜ将来のメジャーリーガー予備軍を圧倒できたのか。2023年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)でも入閣していた米国のコーチが、大学侍ジャパンに見た強さを明かした。
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4連勝で最終戦を迎えた日本は、初回に先頭の松下歩叶(法大・4年)の二塁打や3番・小田康一郎(青学大・4年)の右前適時打などで2点を先制。しかし、先発の伊藤樹(早大・4年)が2回と3回に1点ずつ失って追いつかれると、5回には2番手・有馬伽久投手も足を絡めた攻撃から失点し、逆転を許した。
だがその裏、2番・榊原七斗(明大・3年)が1死から右翼へ三塁打を放ち、続く3番・小田の二野選で同点に。1死満塁から暴投と6番・渡部海(青学大・3年)の2点適時二塁打でさらに3点を追加し、逆転に成功した。3番手の中西聖輝(青学大・4年)が6回にランニング本塁打、7回にも中越えソロを浴びたが、最後は鈴木泰成(青学大・3年)が9回を無失点で締め、接戦を制した。
3・4年生が中心の日本に対し、米国は1年生6人、2年生が20人という構成。とはいえ、7回に本塁打を放ったロック・チョロウスキー(UCLA・2年)ら来年のMLBドラフトで上位指名が予想される有望株も多い。そんな“メジャーリーガー予備軍”を相手に、2004年以来21年ぶりの全勝優勝。3連覇を達成した日本の強さの理由を、米国のカルロス・ムニョスブルペンコーチは「基礎力の高さ」に見た。

2023年のWBCや昨年のプレミア12でもブルペン捕手を務めたムニョスコーチは「日本の打者は外の球は逆方向へ弾き返す。無理に引っ張ろうとしない。米国の選手は遠くへ飛ばそうとするあまり、外の球でも強引に打ってしまう」と両国の違いを指摘。「逆らわずに野手の間を抜いていく。進塁打を打ち、犠飛で得点するなど、長打に頼らない攻撃ができていた」と日本の攻撃を称えた。
投手陣に関しても「米国の投手はとにかく速い球を投げ込もうとするが、ど真ん中に来てしまったりする。日本の投手は素晴らしいスライダーやスプリットを投げるだけでなく、力強い速球をコーナーや高めのボールゾーンなど狙ったところにしっかり制球できていた」と日本のほうが上手だったと強調。「日本の選手からは学ぶことが多い。彼らは基礎がしっかりしている」と称賛した。
今大会は本塁打数でも3本の日本が米国の2本を上回った。「日本はパワーもある。選手たちの太ももの大きさを見て驚いた。どうやってトレーニングしているのか」とムニョスコーチが興味を示すほど、技術だけでなく力でも米国と渡り合っていた。
(THE ANSWER編集部・鉾久 真大 / Masahiro Muku)
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